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#episode.42 資料室
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〜陽生side〜
奏多は知り合った当初から、我慢をする子だと思っていた。
奏多の髪や目は、色素が薄くて茶色かった。
そのせいか、指導の先生から怒られたり、友人からカラコンしてるの?と言われていたりした。
奏多は怒るでも、悲しむでもなく、地毛であることや、カラコンはしていないということを説明するだけだった。
本当は傷ついていたかもしれないし、怒っていたかもしれないけれど、奏多はそんな様子を見せなかった。
我慢強い子だと、陽生が思ったのはその時だ。
過ごしていくうちに気がついた。
奏多は我慢しすぎる。
怒らないわけでないのだ。
どちらかというと喧嘩はするほうだし、正義感もある。
けれど、なにせ自己犠牲心が強すぎる。
奏多がする喧嘩といったら、人のためばかり。
自分のことは言われても黙っていた。
そして大学に入ってからも、その自己犠牲心で、奏多は深い傷を負うことになってしまった。
それも、奏多自身は無意識のうちに。
そして今も、奏多は。
「そのイチって子、学部どこ?購買に来たことあるかな?」
景山の声で、陽生はハッと我に返った。
「学部は確か経営学部だけど…購買に来たことあるかはわかんないなぁ…」
そう答えると、景山が考え込む。
「この大学で、昼休みに人が寄り付かないところは?」
「えっと…」
「南のトイレ、次の時間使われない講義室、資料室の古い方。」
陽生が考え込んでいる間に、智夜がそう答える。
「そのイチって子が、また奏多くんに手を出してるとして…経営学部と商学部に共通の講義室は?」
「あるにはあるけど、全部次の講義に使われますよ。」
「トイレってどんな感じ?」
「イベント以外では誰も使ってない。」
「資料室は?」
「ホコリっぽくて、使われないものがたくさんある物置みたいになってるところ。教授でもめったに近づかないよ。」
「その中で、内側から鍵がかかって、外から開けられないのは?」
「トイレと資料室。講義室は外から鍵が開けられる。」
「なるほど…」
景山はしばらく考え込むと、付けていたエプロンをとった。
「古い資料室って、いくつある?」
*
〜奏多side〜
「はっ、あ…ぅ…ひ、あっ!」
後から突かれて、奏多が掴まっている机がガタガタと揺れる。
「あ、あっ、あ"っ、いだっ、いだい、っ、うあ"っ!」
モノをぎゅっと押さえつけられ、ガンガンと奥を突かれ、痛みで涙が滲んだ、
何より嫌なのは、そんな中でも、快感を感じてしまう自分だった。
「はー、ほんと締まり良いね。毎日やっててもこんなに…」
「っあ、あぁぁっ!」
「締め付けてくる。」
グリグリと前立腺を刺激されて、声が抑えきれない。
「そんなに声出したらバレちゃうよ?いくらここが人の寄らない資料室だからって…」
「ふっ、ぅ…っ、ぐ、あ、ぅ、ーーーー…っ」
手はイチに掴まれて後に回されていて使えない。
唇を血が滲むほど噛んで、声を抑えた。
もう、こんなの終わりにしたかった。
けれど、行かないと言えば月乃のことを言われ、結局イチに言われるがまま。
もう毎日、気持ちの伴わない行為をさせられ続けていた奏多に、限界は近かった。
涙がボロボロ溢れて、自分では制御できない。
だれか、たすけて
その言葉も、口にはできなかった。
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