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#episode.56 溶ける
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〜奏多side〜
「くくっ…随分欲情した顔だな。」
「うるせえな…てめえがヤりてえって言ったんだからほぐせよ。めんどくさくてやってないから。」
「ほぉ、いいのか?」
「はぁ?なに?」
「まあ、俺は構わんが。それなら早くこっちに来い。」
ベッドに座り、上のシャツを脱いだ賢杜が奏多を呼ぶ。
(無駄にイケメンなボディしやがってクソ野郎。)
均整の取れた体。
程よくついた筋肉と、広めの肩幅。
それにあのイケメンの顔がついているのだ。
ベッドに乗ると、グイッと引っ張られて、賢杜の前に四つ這いにさせられた。
いつの間に出していたのか、ローションを手に取った賢杜が、それを奏多の後孔に塗りつけてくる。
「ふっ…ヒクヒクして、いやらしいな。」
全部見られている。
そう思って、カーッと熱くなった。
賢杜はそんな奏多にお構いなく、入口をマッサージするようにほぐし、それから指を入れてきた。
「痛かったら言えよ。俺はそういう趣味はないからな。」
最初もそうだったが、賢杜はこういうところは優しい。
それが、奏多を困惑させるのだが。
ゆっくりと抜き差しされる指。
やはりゾワゾワした。
「苦しくないか?」
「…へいきだから…さっさとしろ。」
「ふん、可愛げがない。仮にも恋人なのだから、少しくらい可愛くねだれないのか?」
「そーいう子が好みなら…そーいう子と付き合えよ。」
「…まあいい。じきにそんな口きけなくなる。」
「は…?…っ?!」
ある一点を、すりすりと指で撫でられる。
そこを撫でられるたび、ゾクリ、ゾクリ、と快感が増していく。
そういえば、初めて賢杜にされたときも、イチにされていた時も、そんなところがあった。
前に男を抱いた時も、男がやけに感じるところがあった。
確か、前立腺だ。
「気持ちいいか?腰が揺れてるぞ。」
「っ、うるさいっ…」
グチュグチュとローションが音を立て、指が動くたびに快感が走る。
ギュッとシーツを握りしめ、その快感に耐える。
だが、体は素直に反応して、モノは完全に勃ち上がり、透明な蜜がトロトロと溢れてきた。
その頃合を見計らったかのように、賢杜が指を増やした。
「はぁっん!」
2本の指で中をかきまわされる。
決して乱暴ではなく、確実に奏多の快感を引き出してきていた。
奏多にとってはイチしか比較対象がないから、余計に賢杜の愛撫がうまく感じる。
痛みなんてなくて、ほんの少しの違和感と、溢れんばかりの快感。
「んっ、あ、あぁっん、っぅ…ふ…ぅぅんっ…」
毛布に顔を埋め、声を抑えようとするが無駄に終わる。
「顔が見えないとつまらないな。」
そう呟いた賢杜。
なんとなくムキになって、絶対に顔を見せまいと、さらに顔を埋める。
「ひゃ、あっん!」
「耳が真っ赤だ。」
「や、あ、んんっ…そこ、やだ、っん、ん…」
「なんだ?気持ちいいんだろ?締め付けてくるぞ。」
耳を舐められ、甘噛みされ、それと同時に後孔を刺激される。
体を支えている腕と膝に力が入らなくなり、ベッドに倒れ込む。
「ふっ…いい顔だ。」
その拍子に賢杜に顔を見られた。
きっと真っ赤になっている。自分でもわかるくらい、顔が熱いのだから。
「なかなか可愛いじゃないか。」
「うるさい…いいからもう、さっさと終わらせろよ…」
こんなことをずっと続けられたら、頭が溶けてしまいそうだ。
「だめだ。3倍やるって言っただろ。」
「っん、あっ…!」
指をまた増やされた。
お腹の奥の方がきゅん、として、切ない。
認めたくない。
認めたくないけれど、でも。
「…っ、はやく…ほしい、から…」
羞恥と、少しの悔しさで、視界が滲んだ。
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