アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
episode.77 楽な関係
-
〜奏多side〜
「…なんだこれは。」
「月乃がお前にも買ってくれたんだよ。ありがたく受け取れよ。」
当たり前のように賢杜のベッドに座る。
誕生日の夜、ここでお祝いだと称して好き勝手されたのはまだ記憶に新しい。
「…俺が…?これを、使うのか?」
「くくっ、確かにお前には似合わないな。」
賢杜がこのクマを付けている鍵を持っていたら、確かに笑ってしまう。
「まあでも、せっかくみんなお揃いなんだから、使わなくても持っとけよ。」
「…まあ、恋人のお前の頼みなら聞いてやらなくもない。」
わざわざ、恋人、と強調して言った賢杜は、クマをカバンにしまってから視線をパソコンに戻した。
「あ、そういえば、明日から俺、しばらくこの部屋で寝るから。」
「……は?」
パソコンから顔を上げることなく、声だけで意味がわからない、と伝えてくる賢杜。
ムカつく。
「レポートやるために、陽生とトモ呼んで泊めるから、俺の部屋貸すの。」
「聞いてねえぞ。」
「うん、今言った。」
もちろん、知夏や月乃には事前に許可をとった。
涼と賢杜には言い忘れていたが、涼には先程聞いたら快く了承してくれた。
というか、レポートしっかりやれよー、とわしゃわしゃ頭を撫でられた。
「お前なぁ…人の部屋を借りるのにその態度はどうなんだ?」
「別に…お前の部屋整理整頓されてるし、布団は俺持ってくるし…」
シェアハウスには布団が数組ある。
どうも、知夏と涼が購入したらしい。
「同じベッドで寝る訳でもないんだし、いいだろ。」
相変わらずカタカタとパソコンを叩いている賢杜に話しかけながら、枕で遊ぶ。
賢杜の枕は低反発枕で、抱きかかえても気持ちよくはないが、感触が楽しい。
「……お前、何してる?」
「何って…暇つぶし?」
レポート以外の課題は、本沢に聞きながら終わらせてしまったし、あとの自主勉強も本沢に教えてもらう時にやろうと思っている。
部屋でやることは無いが、1人で寝るのは苦手だ。
今日は月乃と1日出かける予定があったから、夜は女の子を誘っていないし、暇なのである。
いつの間にパソコンを閉じたのか、まだメガネをしたままの賢杜がこちらに来る。
恐らく、ブルーライトをカットする、パソコン用のメガネだろうが、なんだか新鮮だ。
「ん…」
あまりに自然にキスされて、抵抗するとか、意見するとか、そんなことを忘れてしまう。
恋人、とは、こんなものだろうか。
メガネを外した賢杜が、奏多の顎を取って、キスを深くしてくる。
賢杜の舌から、ほんのりコーヒーの味がした。
奏多だって、キスはうまい方だと思っている。
自ら舌を絡めにいけば、賢杜はふっ、と笑ってそれに応じた。
ちゅ、ちゅ、と啄むようなキス。
くちゅくちゅと唾液が音を立てるような、ディープキス。
歯列をなぞり、舌を絡め合い、快感を高めるキス。
様々なキスを繰り返しながら、ベッドに押し倒される。
お風呂に入った後、後孔の準備をするのがすっかり癖になってしまった奏多は、当たり前のようにそれを受け入れた。
抵抗する体力が無駄だ。
それに、セックスした後、ある程度の処理をしてそのまま眠るのが元々好きな奏多にとって、これは好都合でもあった。
毎晩女の子を誘うのも嫌ではないし、それはそれで楽しいけれど、外泊しなくて済むのならそちらの方が楽だ。
「ん…ふぅ、……ふ……は…」
目を閉じ、心地よいキスに浸る。
「んっ……」
スウェットの中に手が滑り込んできて、胸の飾りをスリスリとなぞられる。
そこが芯を持って快感を拾った。
「ん、ちょ……服、やだ…」
キスの合間に、服を脱がせろ、とアピールする。
下着がぐしゃぐしゃになって散々な目にあったのも、まだ記憶に新しい。
ゴムのズボンは脱がしやすかったのか、賢杜はさっさとズボンを脱がせ、なぜか下着はそのままに、胸の愛撫に戻った。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
83 / 505