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side:月詠 奏夜
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side:月詠 奏夜
土曜日。
駅前の喫茶店で俺を待ってるであろう告白してきた男を観察してた。
かれこれ二時間も待たせてる。
俺を求めて不安そうにさ迷う目線がそそる。
そろそろ行くかな。と、腰をあげ、外に出る。
「あっ、良かった……ちがう駅なのかと」
責めるわけでもなく怒るわけでもなくそう言われた。
嫌いなタイプではない。
従順な犬は好きだ。
飼い主がいなければ生きていけないと言うような感じは好みであるとも言える。
「僕、連絡先とか分からなかったからどうしたら良いか分からなくって……」
でも同時に、俺が遅れたことを全く責めず自分が悪いかのように言うコイツに苛立ちを覚えた。
「あっそ、付いて来い」
だから、コイツに興味ないように振る舞い適当にあしらって俺の部屋まで連れていく。少し早歩きすれば小柄な男は小走りでちょこちょことついてきた。
「ここ」
マンションまで帰り、中に入るように促す。
「お邪魔します……」
恐る恐る踏み込む男に対して後ろから蹴飛ばすと、不意だったのかバランスを崩して床に倒れ込んだ。
「俺が言ったこと覚えてる?」
静かに頷いたのを確認して、腹を目掛けて蹴り飛ばす。小柄な男は簡単に吹き飛んだ。
「痛い?苦しい?」
俺の問いかけが聴こえてないのか痛みに耐えながら蹲る男に、追い打ちをかけるように髪を引っ張って起こし、首を絞める。
男の意識が飛ぶ前に手を離してやる。
コイツを生かすも殺すも俺次第というこの征服感に心が満たされる。
「これでも付き合いたい?」
「……っ」
玄関に置いておいたカッターを手にとって刃をちらつかせながら問いかける。
逃げ道はやった。
「……付き合いたいです」
「はぁ?バカなんじゃないの?」
こいつMな訳?
まあ、付き合いたくないからこんな風にしてるとか勝手な解釈でここまで食いついて来るやつも稀に居たしもう少し遊ぶのもありだろう。
「名前は?お前名前なんって言うの?」
「……あっ、菜月っていいます」
「ふーん、菜月。お前さ、これから俺の恋人になるんだよな?なら、お前の全てを俺に寄越せ」
コクりと頷く菜月の頭を撫でてやりながら続ける。
「今日からお前ポチな」
逃げなかったのはお前だ。
「えっ……ポチ?」
「そう、ポチ。俺の愛情に耐えきれなくなって逃げたくなったら『ポチ辞めます、菜月に戻る』って言え。そしたら別れてやる。それ以外は受け付けない」
「う、うん……あの……」
「なんだ、ポチ?」
「恋人なんですよね?ポチでいれば」
「嗚呼、そうだ。惜しみ無く愛してやる。歪んでるがな」
「暴力でしか愛を表現できないんですよね?」
「辞めとくか?ポチになるの」
その問いかけに静かに首を振ってこちらを見つめてきた。
「ポチなります。一つだけお願い良いですか?」
「初回特別、聴いてやる」
「寝てるときでもなんでも良いんで一つだけ一日に一つだけ優しさも下さい」
「残念、それは無理な。俺に優しさなんて微塵もないからな」
「さっきみたいに撫でてくれるだけで良いんです……ダメですか?」
「ふーん、撫でるだけで良いんだ?」
「はい……ポチに今日からなります、よろしくお願いします」
撫でるだけで良いっていったポチに気分がよくなってとりあえず蹴飛ばしとく。
痛みに耐えながら蹲るポチの髪を掴んでリビングまで連れていく。
よくみればポチは整った顔をしている。
涙目なところとか、細身の身体とか女、顔負けの色気がある。
さっきちらつかせたカッターを皮膚に当てる。
「怖いだろ?これから切られる気持ちってどうなんだよ」
「……怖い………けど、これが愛情なら…、嬉しいです」
震えてるし泣いてる癖に嬉しいなんって言うポチは最高に可愛い。
少し深めに皮膚を切り裂くと血が溢れてくる。
「あ"っーー、……ぅ」
痛みに喚くポチの裂けた傷口を抉ってやる。小さく痙攣してポチの意識が落ちた。
「弱ぇ……こいつ、大丈夫かよ」
壊わす前に逃がすべきなのかもしれない。
なら、手酷くいつも以上にするか。
意識のないポチに冷水を被せる。
焦点が合わないポチが完全に目が覚め落ち着くのを待って再び殴り始める。
しばらく殴って、ぐったりしたぐらいに、キスしてやった。
「……!?」
そしたら、口をぱくぱくさせながら俺の方を真ん丸な目してポチが見るから思わず首筋を噛んでやった。
「っ…………」
痛かったのか、涙目になった。
可愛い……素直にそう思った。
愛でたくなって、昼間切り裂いた所に指を突っ込む。
「い"………っ……………お願い……」
「止めて」とでも拒絶の言葉が来るのかと思い気持ちが萎える。
いや、こっちが溺れて逃がしてやれなくなる前に逃がすべきなのだから、構わないのだが。
「………頭、撫でて……わがまま、ごめんなさい」
「はぁ??」
「お願い………」のあとに続く言葉が意外過ぎて驚いた。萎えた気持ちがまた溢れてくる。
撫でる代わりにポチの下半身を踏みつけてやる。
「ぎゃ………っ、……ヒッ」
完全に泣きはじめたポチが可愛く見えすぎて、踏みつけた足をぐりぐりとして苛める。
「ポチ、辞めたくなった?」
多分ここに長く留めれば留めるだけ、俺はこいつを逃がしてやれなくなるだろう。だから、早く逃げろと言う意を込めて、今度はポチの下半身を蹴りあげる。
「……辞めたくないです………捨てないで。頑張るから……泣かないから」
泣きじゃくりながら言うポチは俺の予想を全部裏切っていく。
ポチの下半身が熱を持つこともない事から苛められることで性的興奮を得る人間でもないらしい。
むしろ、この現状に興奮を覚えたのは俺の方ですっかり大きくなってしまった。
「ポチ、これ咥えて」
ポチの前に俺のモノを出して突き付ける。
ポチは、恐る恐る口に含むと俺の方を見つめてくる。
「舌動かしてみろ」
不器用なポチの舌にもどかしさを覚えながらもしばらく黙ってポチに舐めさせていた。
「……ごめんなさい」
不意に口を離したポチが謝罪を述べてきた。「やっと辞めたくなったか?」と聞こうとした時にポチが言葉を続けた。
「……下手ですよね、ごめんなさい」
またしても予想を裏切ったポチに、キスしてやった。
そして、ポチの口にまた俺のモノを突っ込んで喉の奥を突く。咳き込む暇も与えず、喉を犯す。
俺が達したときポチの意識も落ちた。
ポチの意識が落ちている間にポチの傷の手当てをして、首に首輪をつけ鎖を繋ぐ。多分もう逃がせない。たった一日足らずで俺を虜にしたポチが悪い。
でも、今ならまだ逃がせるかもしれない。手遅れになる前に逃げろ。
そんな思いと、自分の心を満たすために必要以上に愛すかもしれない。
逃がす前に壊すかもしれない。
壊れたら俺はこれをどうするのだろうか。
否、どうせ、2日もすれば逃げるだろう。
俺は次の日、目の覚めたポチに全てを捨てさせた。
「ポチ、お前、普段なにしてる?」
「……学校とバイトです」
「ふーん、バイトは辞めろ。学校はしばらく休学届け出しとけ」
「……はい」
ポチの荷物から携帯を出して投げる。反射神経は悪くないらしくキャッチしたポチは察しも悪くないらしく、携帯からバイト先に電話をかけている。
「……辞めました」
「ポチ良い子、学校は流石に電話一本じゃ無理だろ?明日休学届け出してこい。ついでに親にもしばらく帰らないように伝えとけ」
ポチは迷うこともなく頷いた。
俺の性癖を知ったときはあんなにも狼狽えたくせに。
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