アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
そして再開
-
しばらくは気まずくて公園から足が遠ざかっていたが、もう今日という今日は飲むぞ!という気持ちでビールを買い込み、あの公園へ向かった。
いつものベンチに座るとビールを開ける。
カシュ
「な、それ、そんなに美味しいの?」
「うおっ?!」
出たっ!
「いちいちでっかい声出して驚くの辞めてくんない。俺もびびる。」
や、だって急に声掛けられたら誰でもびっくりするでしょーよ。
「俺が来るって分かってんでしょ。」
「はぁ。」
まぁ、何となくだけどね。
来るんじゃないかとは思ってた。
「来てほしくなかった?」
あどけない視線。
「や、そういうことでは…。」
もごもごと口ごもる。
会いたくない反面、ここに来ればこの子は俺のために来てくれるんじゃないかっていうしたたかな期待もあった。
「ねぇ、聞いてもいい?」
「俺のこと?いいよ。」
「俺、ここ以外で君に会ったことあったっけ?」
「ここ以外?ないよ。」
あっけらかんといい放つ諒太君。
「俺、君に好きって言われる理由に心当たりが全く無いんだけど。」
「俺にはある。」
諒太君は俺の隣に座り、ぶらぶらと前後に足を揺らしている。
「そ、その理由をお聞きしたいのですが。」
「んー。俺と付き合ってくれたら教える。」
「つ、付き合うって。」
ドキドキする。
子供にこんなこといわれて俺、ときめいちゃってる。
「俺をあんたの恋人にしろって言ってんの!」
「ちょっ!そんな大きな声でっ!!」
あわあわと慌てる俺。
「誰も聞いてないよ。ここ、夜は人殆ど通らないし。それに…。」
諒太君が真っ直ぐこっちを見る。
「別に俺は誰に聞かれたって困らない。」
俺が困るんだよ。
こんな夜中に中学生と一緒に居るってだけでアウト感あるんだからっ!
今、警察が通りかかったら職質は免れないだろう。
「付き合ってくれないならこの話は終わり。そんなことより、俺は隆臣のことがもっと知りたい。教えろっ!」
なにこの子。
命令口調なんですけど、怖い。
俺の事が知りたいって。
「な、何を教えたらいいの?」
こんな熱烈に自分の事を知りたいって言われたことない。
それからは諒太君の質問攻めにひたすら答えるというイベントが始まりましたとさ。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
5 / 30