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しつこい
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「な、昼飯、一緒に食わねぇ?」
あの日から、何かと沢木さんに誘われる事が多くなった。
それに、今まで俺に押し付けてた仕事や雑務がなくなった。
それからあからさまに雰囲気が変わった。
「行きません。」
「そんな冷たくしないで。何もしないから。」
あんた、そんな優しい話方、今までした事ないじゃない!
急に態度変えられるとやりづたいなぁ。
「ね、俺の事、避けてる?」
「避けてますよ。だから、もう構わないでください。」
「いやだよ。だって俺、お前の事……。」
「わーわー、分かりました!お昼ですね!行きましょう!」
会社で下手な事言われるのも困るので、仕方なしに昼御飯に付き合う。
「この店、よく来るんだ。安くて旨いんだぜ。」
まぁ、確かに安い。
ってか、何、この雰囲気。
急にデレだして、怖い、きもち悪い。
「なぁ、普通に話してくれるくらいならいいだろ?」
「いいですけどっ、俺、本当に沢木さんとどうこうなるつもりは一切ないですからね。」
「それでいいよ。…今は、な。」
「今も後もないですからっ!」
「その、気になる人とやらに藤が振られたら、俺にもワンチャンあるだろ?」
振られたら。
ドキッとする。
ふ、振られるも何も向こうから好きって言われてるし。
べ、別に俺は。
「なぁ、なんで告らねぇの?」
「そ、そんなの何だっていいじゃないですかっ。」
「良くはないよ。俺、藤が好きなんだもん。どうやったら藤の事、俺のものにできるのか探らせてよ。」
「だめですっ!だめだめ!ほら、もう食べ終わったんなら会社もどりますよっ!」
ぐぃっと水をいっきに飲み干し、伝票を掴んで立ち上がる。
もう、構わないで欲しい。
俺だって、簡単に告白できる相手ならとっくにしてるし、付き合えるなら付き合いたいわっ!
あいつは未成年で男なんだよっ!
って叫びたい気持ちで一杯だった。
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