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「っあーーー!」
その晩は、諒太君のテスト明けで心置きなく会える日だった。
俺たちはいつものベンチに座って、俺はビール、諒太君はコーラを飲んでいた。
「どうしたの?」
急に声をあげた諒太君にびっくりする。
「やー。自分で決めた事なんだけど、こう毎月、毎月、模試、模試、模試、模試!頭がおかしくなりそう。」
「そうだよね。って、俺はあんまり進路悩まずに決めちゃって大学も適当に入っちゃったから、あんまり偉そうな事言えないんだけどね。」
「隆臣。」
すりすりと俺にすり寄ってくる。
「ん?」
「俺、もう……。」
「うん?」
諒太君の手が俺の腰に伸びてくる。
あれ?
諒太君、ちょっと息が荒い。
「俺、我慢するって決めてたんだけど。もう、ダメ…かも。」
「諒太、君?」
「シたい。」
「え?」
「隆臣とエッチな事がしたですっ!」
「っええええ?!ダメっ、ダメだよ!」
「っどうしても?」
うるうると叱られた子犬みたいな顔で俺を見つめる。
こんな風に子供みたいにだだを捏ねる諒太君、初めてだ。
ちょっと、心動かされるものがある。
「は、犯罪だから。俺が、困るの。」
「合意なら大丈夫でしょ。」
「でも。」
「お願い、先っぽだけ。」
「先っぽ……。」
なんの先っぽかは推して知るべし。
ちょっとだけ想像してごくりとつばを飲み込む。
正直、したくないといえば嘘になる。
「うーん。ここじゃまずいから、家来る?」
褒められた子犬のようにしっぽを振って諒太君が頷いた。
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