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1. 毎朝の習慣
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__ぼんやりとした意識の中、いつもと変わらない時間に目が覚める
「ふわぁ……」
薄暗い部屋の中、眠気でふわふわとする頭をおこすと、ゆっくりとベッドから降り明かりの覗くカーテンを開けた
「ん…」
眩しさから、小さく目を細める。
カーテンを開け、部屋に淡い光が注ぎこまれたことで室内がほんのりと明るさを増した
毎朝、それを見て思う
『今日もまた、1日が始まってしまうのか』と。
1日の始まりは憂鬱でしかない
朝は、嫌いだ。
「にー」
下から短く鳴き声が聞こえてきて、足元に視線をおくる
深い夜色の毛をした、猫のクロ
黒猫だからクロ。
安直で、ありきたりな名前
中学生の頃、学校近くの公園にダンボールに入れられ捨てられているのを見つけてからの付き合いになる
「おはようクロ」
足に擦り寄ってきてくれるクロに、思わず小さく笑みを浮かべながらそっと挨拶をする
もちろん帰ってくる訳がないのだが、いつの間にかこの行為が習慣化していた
重い体を動かし、1度大きく伸びをする。
ぎしり、と関節がなると共に、ん…と小さく声が漏れた
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