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聞いてしまった
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「父様達、いるかなぁ」
本を読むのも飽きてしまったし、部屋にはレヴィもいなかったし、何もすることがなくて部屋でゴロゴロと暇していた。
肩には当たり前のようにアヴィが乗っていて、耳元で喋られてくすぐったい
『暇なら、いつもみたいに書斎ニでも行ったラ?』
「うーん‥そうしよっかな」
よっこいしょと腰を上げ、部屋の外へと出る
レウスとアロトは両隣をふわふわと飛んでいるが、アヴィはまだ肩に乗ったままだ。
いつもこんな感じだからもう慣れてきてしまった
長く続く廊下をただひたすらに歩く、前世の家も結構大きかったと思うがこの家は桁違いだ
横幅も縦の高さもとんでもなく大きい、必要ないような気がするが‥こっちでは貴族達がこぞって家の大きさを競い合ってるらしい
父様もプライド高そうだもんな…
そうこう考えているうちに、気がつけば視線のすぐ先に書斎のある所まで来ていた
ドアノブに手を掛けようとして、ビクリと手が止まる
中から、小さく声が漏れて聞こえてくる
「ノアはまだ………!なのに……………」
僕の…話をしている?
何となく嫌な予感がして、ドアに耳を当てそっと聞き耳を立てる
心臓が音を立てて脳に響く
「…ヴィルモールに行かせるなんて、危なすぎますっ」
「…!」
思わず、耳を疑った
ヴィルモールに…
僕を…?
ヴィルモールは誰もが知っている…危ない学園。でも、優秀な人が揃う特別な場所
まだ外に出ていない僕でさえ、当たり前のように知っている程のもの
だから、ヴィルモール学園のことは分かる…
でも、僕を行かせるって…どういう…?
突然聞かされた…聞いてしまった事実に思考が追いつかない
「っ…」
1度この場を離れ、頭を整理しようと後ずさりをする
「う、わっ…!」
__が、タイミング悪くも足元にいたレウスとアロトにつまづき、勢いよく尻もちをついてしまった
ガタタンッ
…当然、大きな音がたってしまう
「誰だ‥!」
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