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価値観
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レヴィもそれを見据えてか、薄く苦笑いをしながらそっと父に名前を耳打ちする
あぁ、そんなのもいたな。
とでも言いたげな目で、正面を向いたままレヴィの言葉を聞く父
そして、レヴィがすっと父の側を離れるとさも覚えていたかのような口調で話し始めた
「ルイーズ、お前のノアに対する行為は全て報告を受けている。…それを分かっての行動か?」
少し緩まっていた空気が、また一気に引き締まる感じがした
ピリピリとした空気が伝わってくる
やはり、流石は高位貴族の主と言うべきだろうか
その言葉にはルイーズの頬も引き攣り、先程までの威勢は消えていた
「っ…お、お父様は、ノアにつくと言うのですか…?」
額には冷や汗をかき、手汗の滲んだ手を握りしめたルイーズが、震え声で父に問いを出す
まるで、ノアなんかに。と言うかのような口調
その言葉に、小さく眉を顰めるも直接言葉にしたと言う訳でもないため、誰も何も言わない
「…どちらにつく否では無く、お前のその態度が気に食わぬと言っている」
まぁ、僕次男だしな
…そう、この世界での娘、息子の価値観は『前の世界』とは少し違う
いや、僕にとってはそう変わらないのだが…一般家庭と比べると違いが分かる
ここでの長男は跡取り、次男からは予備、または家名を上げるためのもの。
女性は交流を深めるためや、家の勢力拡大のための道具…
そんな世界だから、必然的に次男である僕は『予備、家名の向上の為の道具』となる
それに比べてルイーズは、女性と言えど長女。しかも、既に良き家のご子息と婚約を結んでいるのだ
確かに、本来僕よりもルイーズの方が優遇される状況だろう
故に、そんな中で父が『ノアにつく』と言ったりなんかしたら、ルイーズはまた過激化するかも知れない
…父がそこまで考えてくれたのかどうかは、定かではないが。
ここで捨てられないくらいには、好かれていると思ってもいいのだろうか
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