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不安
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泣いてる?
精霊達にそう言われ、誰がだ?と暫し考える
流れ的に、ルイーズ…かな
精霊達は面白がっているだけのようだが、面倒くさい事になりそうだと、考えただけでもうんざりしてしまう
「はぁ…」
まぁ、後でこっそり様子を見に行けばいいよね…
「教えてくれてありがと、皆」
笑顔を向け、一応感謝を伝える。
引きつったり、してないといいけど…
でも、この子達の目的はただ面白そうな事を僕に伝えたかっただけのようで、お礼を言うと笑いながら、すぐに飛んでいってしまった
精霊達に気を取られていれば、表情を引き締めたレヴィが静かに話を持ち出してきた
「それで、ノアの魔法の事なんだけど…もう一度、やってみてくれないか?」
「もう一度…ですか?」
確かに、もうここには僕達以外の人はいないし、なんの問題もないだろう
さっき、どうしてあそこまで集まっていたのかは分からないけど…
でも、さっきは上手くいっただけで、今度はちゃんと調節出来ないかもしれない
もしそうなったら、レヴィ達はどうする…?僕の事を異物だと、排除…しようとするだろうか
…きっと、それらが顔に出てしまっていたのだろう
ふふっと、苦笑を混ぜたように笑ったレヴィに優しく言葉を掛けられる
「ノア、怖がらなくても大丈夫。僕は何があっても味方だよ、それに、君を遠ざけたりなんかしない」
そう言って微笑んでくれるレヴィに、見透かされたような気分になり少しばかり恥ずかしくなる
でも、それ以上にレヴィの言葉で安心して、ここではじめて肩の力が抜けたような気がした
「ふん…俺の息子なんだ。魔法など、優れているに決まっているだろう、何をそこまで恐れる必要がある?」
はぁ…と呆れるようにため息を吐く、父。
思わず笑いがこぼれ、確かにこの人相手に能力面で怖がるのも馬鹿馬鹿しいとさえ思えてしまう
…父の場合、本当に呆れているだけだろうから笑いがこぼれてしまうのだけれど
「ふふっ…すみません、もう大丈夫です。ありがとう、ございます」
素直に嬉しくて、さっきまで怖かった筈なのに頬が緩んで自然と微笑んでしまう
イヴァンやレヴィが、父や兄で良かったとそう思える事が本当に嬉しかった。
「「っ………」」
そう、思っていただけなのだけど
そのノアの表情が、レヴィやイヴァンの心を揺さぶっていたなんて…
本人は知る由もなかった__
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