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初期症状
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貴仁の日記より
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1月24日
内科へ。
やはり、身体的に大きな異常はないという診断だったようだ。
明日、心療内科へ行かせる。
龍希は二の足を踏んだので
内科の先生からの推薦だと嘘をつく。
初めて、あいつに計画的な嘘をつく。
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1月26日
今日から、記録する事も担うため、
改めた思いで、この日記をスタートさせようと思う。
龍希との日々はきっとこの先大きく変わっていくだろう。
薬の事、診察の事、あいつとの接し方の事
きっと、増えてしまうであろう、俺のくだらない自己嫌悪やイライラの捌け口を、ここだけにするためにも、日記を記そうと思う。
・龍希、24日に心療内科にて、うつ状態であると診断される。
貰った薬は摂取2週間でだいたいの効果が出始めるらしい。
薬は三貫系坑うつ薬
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1月30日
薬の効果の有無を自分でもしっかりと打診できるために、うつのチェックシートをやってみた。
※表情に変化がなくなった ◎
※夜、あまり眠れていないようだ ◎
※体重が急に減った、または増えた
※頭痛や目眩を訴える ◎
※胃腸の不調を訴える
※朝はとくに調子が悪いようだ
※性欲がなくなった ◎
※肌荒れが目立つようになった
※会話が減った ◎
※会社へ行くのが辛そうだ
※家事などをしなくなった ◎
※遅刻、早退、欠勤が増えた
※今までの趣味をしなくなった ◎
※外出を嫌がる ◎
※イライラする事が増えた
※悲観的な発言か多い ◎
※動作が遅くなった、だるそうにしている ◎
※テレビ、本などを見なくなった ◎
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2月3日
うつ病は、休養、薬物療法、精神療法の3本柱が大切らしい。
休養は仕事と家事、
家事は俺がやるとして。仕事は近いうち相談しようと思う。あいつは仕事が大好きだが、今すでに影響が出てきているのも確かだ。
休職を提案したいと思う
薬物療法はとりあえず摂取から2週間のスパンで効果を見てみる
精神療法、それが、難しい。知識を得なければ。
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2月9日
調べてみる。
初診の時、うつ病とは断言されず、うつ状態だと言われた、その境目が解らずもやもやしていたが、
心療内科や、メンタルクリニックの医師は
初診からうつ病と診断を降すことは殆ど無いようだ。
だいたいが、うつ状態と診断するらしい。
そして症状によって薬を考え様子を伺うのだろう。
最近発売が開始された新薬があると知った
効果を期待できるが、副作用の問題も有るようだ
少なめから始めて、最も効果がある量にきたところでその量をキープするのが重要らしい。
今の薬は摂取から2週間がたつが、あまり効果は無い気がする
新薬の件は、龍希や先生としっかり相談が必要だ。
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2月10日
龍希が続けていたブログを止めている事に気付く
当たり前かもしれないが、
決まった趣味の無いあいつが、
唯一楽しんで続けていた事だったので、胸が痛む
仕事も、早退や遅刻がかなり増え始めた
仕事に真面目なあいつにはそれは凄く大きな変化だ。
仕事が好きで頑張っているのを知っている
出来れば退職はさせたくない。
休職を相談する。
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2月11日
龍希が休職を手続きしてきた
あいつは既に心療内科での初診翌日に職場に相談をしていたようだ。
なので、本来段階を踏む手続きも早く済んだようだ
あいつは驚くほどしっかりしている。強い。
今の状況に俺の方が慌ててしまっている。
しっかりしなければ。
来月頃から傷病手当が出る。最長1年6ヶ月程度
俺も考え無しに好きに仕事を詰められなくなる事を考えると、それは助かる。
会社へは俺の両親との事やゲイで有ることなどの告白はしなかったようだが、
休職の希望にもおだやかに、無理を言う事なくしっかりと前向きに話を進めてくれたようだ。
良い会社に勤めているなと思った。
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