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追われる
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次の日の夕方、一日ぶりに動画投稿した。
「こんちゃーす、レトルトでーす。今回は…」
と、いつもの様に実況動画だ。
コメント欄を見てみると
〈レトさん、昨日動画投稿してなかったですけど大丈夫ですか?〉
〈昨日なんかあったの?〉
〈無理はしないでね〉
と、心配のコメントが来ていた。
やっぱり俺のリスナーさんはたまに悪ふざけするけどいい人達ばっかやなぁと思った。
(そう言えば昨日、キヨ君が外の空気吸ったら落ち着く、とか言ってたな…
少し、散歩してみよかな)
そして鍵とスマホと財布を持って家を出た。
「そう言えば久しぶりの外の気がする…」
久しぶりと言っても一日ぶりだが、とても久しぶりに思えた。
(そこら辺を散歩してから帰ろうかな。)
やっぱり視線の事がまだ気になる。
すると、声を掛けられた。
自分よりも背が高く、ガタイのいい男に。
そいつは…
いやらしい、ねっとりしている目をこっちに向けて来た。
「え、えっと…何か用でも?」
「ねぇ、レトルトさんだよね?」
(え、な、何でわかるん?)
「ち、違います。」
「嘘だ。いつも監視してたからね。」
(まさかこの人が?)
男は気味の悪い笑みを浮かべて、鼻息も少し荒い。
「あぁ、近くで見ると本当に可愛いなぁ…その怯えている顔も。」
と言って腕を掴んでくる。
「ひッ…ゃ…やめ…」
「ねぇ、俺の物になりなよ…君に快感を与えてあげるよ…?」
「ゃ…やだっ!」
男の腕を振り払って逃げ出した。
「ど、どうしよっ…」
「ねぇ、待ってよ。ふふふ…逃がさないからね?」
…さっきからずっと走りっぱなしだ。疲労感が溜まってきている。
なのに男は疲れている様子を一切見せない。
(なんやあれっ…バケモノかっ!?)
とても怖くて怖くて目尻に涙が溜まってきた。
(そうだ!電話!)
着信履歴の一番最初に載っているキヨに電話を掛けた。
『もしもし、レトさん?どうし…』
「キヨ君っ…たすけっ…怖いっ」
『レ、レトさん!?どうした!?』
「い、今追われて…ぁ…」
最悪だ。路地裏に入ったものの、行き止まりだった。
『レトさん?』
「う…ぁ…どうし…こ、こんといて!」
『ッ…!レトさっ…』
「やだやだやだっ…!やめっ…!触るなぁっ!」
嫌だ。嫌だ嫌だッ!
(知らない人に触られてる!助けて助けて助けてっ!)
「ねぇ、誰と話してるの?」
男がニヤニヤして聞いてくる。
✄--------------- キ リ ト リ ---------------✄
次はキヨ視点です!
頑張ります←
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