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【番外編】Valentine特別企画 (2)
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出来上がったフォンダンショコラを味見して、納得のいった聖夜はレースペーパーを敷いたソーサーにそれを乗せてテーブルへ運んだ。
それから、あと片付けを済ませてリビングのソファに座りふぅっと息を付いたところで理人の謎の行動を思い出す。
紙袋を渡す時も、封筒を渡す時も、部屋を出ていく時だって1度も目を合わせなかった。
彼が自分と目を合わせないのは、都合が悪かったり何かを隠したい時。
でも、そんな後ろめたさや気まずさはあの時感じなかった。
今回はどちらかと言うと、恥ずかしがっていた方に近い。
腕を組んでうーんと唸っていると、突然ガチャリと音がして理人が戻ってきた。
彼は片手に見慣れない小さな紙袋を持っている。
「……おかえり。」
聖夜が立ち上がってそう言うと、理人はビクリとしてその場に立ち止まった。
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