アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
9
-
食事が来たので食べながらも話す。
「いや、あんまりっていうか偏見はないつもりなんですけど‥。」
「いや、気を遣わなくていいよ。俺も会社では秘密にしてるのについきみには話してしまって、悪かったね。」
「ち、違うんです。偏見じゃないけど、ちょっと怖い思いしたこともあるから‥なんていうか‥。」
「‥‥‥‥。」
ん?岡田次長どうしたんだろ?
「聞いてもいい?それ。」
「えぇ、大したことではないです。学生時代、結構な満員電車に毎日乗ってて。僕、朝からの講義を多く取ってたものでサラリーマンの通勤と時間が被るんですよね。あっ、カキフライ美味しい!」
「だろ。」
ふふっ。
「で、たまになんですけど‥なんて言うのかな‥‥‥‥女の子なら分かるんですけど痴漢っていうか、僕背も低いんで女の子に間違われるのか触られることが数回あって‥‥‥。」
ん、何だかピリッとした空気。
「わわっ、やっぱり変な話ですよね。すみません」
「いや。きみは大人しそうに見えるんだろうな。気をつけないと駄目だ。通勤してからは大丈夫なんだろうな?」
「はぁ、まだニ日目ですしね〜。」
「ため息はこちらが吐きたいな。呑気なものだな。綺麗な見た目をしておいて。
美波くん、俺は企業営業部の特権で会社の車で通勤できているんだ。きみ、家はどこ?」
「隣の区です。」
「了解だ。さぁ、全部食べてしまって。午後はまた社内で打ち合わせなんだ。」
「はいっ。」
なにが了解だ、なんだろ‥‥。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
9 / 321