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「要、珈琲は飲めるか?リビングのソファーで飲もう。おいで 。」
手を引いて立ち上がらせてくれた。
リビングも寝室と同じようにベージュや白を基調とした家具で整えられていた。
テーブルの上だけは資料や仕事と思わしきiPadが無造作に置いてあり、自宅に帰ってからも業務をこなしていたと想像できた。
俺のために早退したから‥本当すみません‥。
心の中で謝罪していると‥
「大丈夫だよ。もともと自宅勤務することもあるんだ。プレゼンの資料を作ったりね。 」
どうぞ 、と良い香りの珈琲をマグで手渡され、ソファーへ座るように促された。
「さて。可愛い顔で泣いてたからそれも見ていたかったけれど、過呼吸は気にしすぎないほうがいいぞ。
また過呼吸になるかもしれないと思い不安になること自体がストレスなんだ。 」
「はい‥なるべくそうします‥。」
「きみは君らしくいればいい。もし過呼吸が起きたら柏原くんでも黒枝くんでも助けてくれるさ。もちろん俺も 。」
そうだっ‥
「なんで岡田次長が来てくれたんですか?」
「黒枝くんとはデスクが近いからね。内線の声が聞こえたのさ。きみが体調不良と聞いたら心配でたまらなくて。」
「あの‥何で僕なんかのことそんなに気に掛けてくださるんですか?」
「ん? それは‥きみに好意を持っているからだよ。恋愛対象として。」
ぶっ‥! 思わず珈琲を吹き出しそうになった。
「あはは、びっくりさせたよね。昨日会ったばかりなのに。でも俺は自分の気持ちに正直な行動しかできないんだ。伝えておくよ。きみが俺と付き合ってくれるまで待つ。」
そんな優しく微笑みかけないで‥すでに堕ちそうになってるよ僕‥
「確かに僕は偏見ないですし、岡田次長には憧れているのでお気持ちは嬉しいですけどっ‥。
何というか えっと‥‥あぅ‥ 」
「まぁ今はいいよ。あんまり形にはこだわっていないし。きみが毎日俺と通勤するっていうならね。」
「あっ、その話ですか‥
それくらいなら、むしろ良いんですか?」
「勿論さ。嬉しいね。」
そうして岡田次長との車通勤が始まった。
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