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次の朝、要が起きると岡田次長の姿はもう隣にはなかった。
恐る恐る、リビングへ向かうと珈琲を飲みながらソファーで新聞を読んでいる姿が見えた。
「お、おはようございます。」
「起きたんだね。おはよう。よく眠れた?」
「はい‥ありがとうございます。」
「トーストに目玉焼き、サラダとココア。簡単なものしかないけど朝ごはんできてるよ。食べたら?」
「えっ‥岡田次長、ちゃんと自炊してるんですね!偉いです。僕、てっきり岡田次長は家事しない方だと思ってました。」
「長く一人暮らしだからね。最低限のことはするさ。
それよりもう名前では読んでくれないのかい?」
「それは‥‥‥‥‥また‥‥」
「ふふっ。 揶揄ってごめん。さ、朝食を食べておいで。」
「うわ〜おいしそう! いただきますっ。
岡田次長って優しいし、仕事もできて家事もちゃんとしてるなんてすごいなぁ〜。」
「そう?優しいのは、きみにだけだよ。俺は結構冷たい人間なんだ。と言うより‥あまり人に興味がないかな。
もちろん職場ではあたりさわりのないように付き合うよ。それが仕事を円滑に進める術だからね。
でも、部下は付いてくるのが大変‥だと思うよ。」
食事を頬張りながら、考える。
「うーん、そうなんですかね。でも、僕いつか岡田次長と一緒に働きたいです。いまは受付嬢の仕事を頑張りたいけど‥でもきっといつかはまた配属変えありますよね?あとは年齢的にもずっとは出来ないだろうし‥。でもそうなると、う〜ん‥‥。」
考え出した要をみて、岡田次長はすこし驚いた表情をしている。
「要は見た目よりずっとしっかりしているな。
いや、見た目も柔らかいが芯が強そうでもある。でも自ずの仕事をしっかりこなそうとしているし、先のことも考えられている。ははっ、見直したよ。」
岡田次長、笑うと可愛い顔してる‥‥
「ほら、やっぱり岡田次長は優しいです。そりゃ僕にだけだったら嬉しい気持ちもあるけど‥
でもきっと上司にいたら頼り甲斐あると思いますもん。」
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