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「あ‥ちょっと困ったな‥‥‥」
金曜日、今日の予約一覧表を確認してる竜さんが呟いた。
「竜さん、どうしたの?」
「あぁ。広報部の石川部長宛てのお客様、同じ13時に2組はいってるよ。パソコン、見てみろ。しかも一件はインタビュー付きのPR会社の件だ。あとは印刷会社だな‥。これは‥‥秘書さんに連絡するか‥。」
へぇ‥石川部長でもこういう事があるんだな‥石川部長の秘書さんだと業務量も多そうだし管理も大変だよな‥‥‥‥
竜さんが何やら広報部の社員と石川部長に連絡をとっている。
「いま調整してくれてる。また折り返し内線あるよ。」
ピピピッ‥‥‥あっ‥きた。
「はい。受付の美波でございます。」
「あ、きみか。岡田だ。」
!!!?
「石川さんのところ、ダブルブッキングだって?まったく困っちゃうよな。スケジュール組んだの新人らしい。インタビューのほうが優先されるから、もう一方のお客様、〇〇印刷さんは俺の方で繋ぐことになった。面識はあるんだ。
いらしたら、いつものように応接室に通してくれ。」
「はい。承知いたしました。」
‥‥‥‥‥‥‥何だろう‥‥この気持ち。なんか自分の中に黒いものがグルグルしているようだ。岡田次長も仕事なのに‥
「かなくん?」
「あっ‥すみません‥。先ほどの石川部長宛てのダブルブッキングの件、〇〇印刷さまを企業営業部の岡田次長がつなぎで対応されるって。いらしたら応接室でお願いします。」
「了解!」
竜さんがホッとしたように笑う。
この笑顔につられて僕も微笑んだ。
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