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応接に入ると、
まただ‥‥
席に座るまでのほんの数歩のところをエスコートするかのように腰を支えられる。
何だろ‥‥この違和感‥‥‥。
「じゃ、株主の件だな。株主はうちの会社の株を買ってくれている個人だ。もちろん企業として買ってくれることもあるが。そういうのはだいたいが運用部という部署が対応している。受付カウンターに立ち寄るとしたら個人の株主だ。年に一度株主総会がある。毎年ホテルのホールを借りてやるんだ。もし本社に来ることがあるとしたら‥‥何かしらのクレーマーだな。配当金についてとか。とりあえず、落ち着いてもらって、すぐ俺か総務の誰かへ取り次げ。」
先ほどの違和感のことは頭から追い出すようにし、必死で株主の対応についてメモをとり、頭の中で整理する。
「ところで‥。きみ、どこに住んでいるの?」
えっ‥青森次長から個人的な質問なんて珍しいな‥。
「隣の区ですよ。」
「ふーん。駅は?」
「◯◯駅ですね。結構便利なんですよ。」
「そうか。」
青森次長は意味深に笑う。
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