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樹さんはなかなか風呂場から出てこなかった。
きっと幻滅されたんだ‥‥
風呂場へ続くドアの前に、両膝を抱えるようにして座りこむ。
樹さん‥樹さんだけは‥僕の側から離れて行かないでっ‥‥ポロポロと涙がでてきて、ティシャツの袖を濡らしていく。
ガチャ‥
樹さんが出てきた。
「‥‥‥!!?こんな所でなにをしているんだ。おいで。」
手を握って引き上げてくれた樹さんに僕は抱きつく。
「樹さっ‥‥樹さんっ‥‥‥。」
樹さんの胸に顔をうずめ、樹さんの部屋着に要の涙が染みていく。
「ごめんなさいっ‥‥ごめんなさいっ!!許してください‥‥‥樹さんと別れるなんて本気じゃなかった!信頼だってしてます‥!‥‥‥‥‥‥‥‥僕のこと、見捨てないで‥‥うぅ‥」
要は必死で訴える。その要の様子をみて、許して抱きしめてやりたい気持ちになるのだが‥どうしても許せなくて手が要に伸びていかないのだ‥‥
「樹さんっ‥許してっ‥‥お願いですっ‥‥‥ひっく‥‥僕これからは何でも相談しますっ‥‥」
「要‥。こっちに来て。」
樹さんは静かにリビングへ要を連れていく。
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