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「おい、そこのお前 止まれ!」
「え?」
「そこのお前だ!ちんちくりんな背格好をしたお前だ!」
「え!?ぼ、僕ですか……!?」
「そうだ! こっちに来い!」
僕の目の前に体格の良い男の人が立ちはだかった。一人は、がり勉風の眼鏡姿の男。もう一人は、キン肉ムキムキの男だった。彼らは左腕に白い腕章を付けていた。
「あやしい……!こいつ、なんか怪しいぞ!さては、薔薇園のスパイだな!?」
「え!?ス、スパイ……!?僕がスパイ……!?」
「そうだ。お前 スパイだろ!?」
「ち、違いますよ!僕はスパイ何かじゃありません……!ぼ、僕は今日から入学してきた……!」
「ええい、黙れ!自分からスパイじゃないと名乗る方がおかしいんだ!田辺、こいつを取調室に連れて行け!」
「やっ、やめて下さい……!離して……!」
「うるせー!ガタガタ喚くな、いいから大人しく俺達と来い!」
「はっ、離せ……!離せよ……!」
キン肉ムキムキの男は田辺と呼ばれた。そして彼が僕の左腕を思いきり掴んで離さなかった。まるで、絵に描いたような馬鹿力の男だった。僕は彼ら二人にスパイ容疑をかけられると、そのまま取調室へと連行された――。
人気がいない校舎に連れ込まれると、僕は怪しい部屋に押し込められた。中は重苦しい雰囲気だった。壁はコンクリートに覆われて、殺風景な部屋にはポツリと机と椅子とスタンドが置かれていた。
「な、ばかな……!?」
まるでドラマに出てくる取調室みたいな光景だった。僕は唖然とした表情で口を大きく開けて目を見開いた。
「なんだこれ……?」
「さてと、スパイ君。わが校、アンビシャスに何の用かね?大人しく吐けば手荒な真似もせずに帰してやる。さあ、言ってみろ!」
「あぐっ……!?」
その瞬間、僕は机に顔を押し付けられた。そして、激しい言葉で責め立てられた。なんだかこの状況がよくわかってなかったが、どうやらどこかの学校のスパイだと僕は間違えられていた。だから僕は必死で彼らに否定した。
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