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入学式
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急いで体育館に向かうと、中では既に会式の言葉が始まっていた。僕はしまったと言った表情で呟くと慌ててドアをこっそりと開けた。「これより、平成××年度。ボーイズアンビシャス学園の入学式をとりおこないます」と、中から誰かのスピーチの声と共に開会宣言が伝えられた。そして、予定通りに入学式が始まった。
「ヤバイ……!どうしよう、既に始まってる……!」
僕はドア越しでその光景を確認すると、早く中に入らないとと焦った。だが、このタイミングで中に入ったら確実に目立つ。そう思うと余計に焦った。
「くそっ……!こんなことだったらもっと早く来れば良かった……!ってか、あいつらのせいだ!僕が遅れたのはあいつらの……!」
そう思った瞬間、さっきの出来事を不意に思い出した。
――そう言えばあいつらは?
ドア越しでこっそりと中の様子を覗いた。見渡した限り、あいつら二人の姿はなかった。
「良かった……。とりあえずひと安心だ。でも、どうやって中に入ろう…――」
そう思っているうちに会場の中から、拍手がわき起こった。
「では、新入生の入場です!」
「っ……!?」
その合図と共に新入生の入場が始まった。
「ヤバいどうしよう……!」
僕はその時、絶対絶命のピンチに陥った。
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