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「イタタッ……!」
僕は後ろに尻餅をつくと、思わず変なトバっちりを受けたことを後悔した。
「浅川先生……!」
「ッ……!?」
松本先生は急に顔つきを変えると、浅川先生の左手を掴んで言い返した。
「自分に暴力をふるのはけっこうです、だけど生徒に手をあげることは許しませんよ……!」
「チッ、このバカ力が……!」
浅川先生は掴まれた左手を振りほどくと、彼から離れた。
「ったく、このバカ力め!少しは加減しやがれってんだ!」
「す、すみません……!」
松本先生は浅川先生に叱られると素直に謝った。見ていて二人は、何だか深い関係がある気がしてきた。僕は倒れた地面から起き上がると、ズボンのお知りを叩いて話しかけた。
「あの、そろそろ僕 行かないと……!」
「しまった……!既に入学式は始まってた……!」
松本先生は自分の腕時計を確認すると、急に慌てた素振りでワタワタして焦り出した。
「ああ、やばい……!こんなことしてる場合じゃなかったですね、浅川先生どうしますか?」
「知るか、俺が聞きてーよ」
「またそうやってツンケンする~!本当に可愛くないですね!」
「アホかテメーは!」
「あ、あの先生達……!」
「何だ?」
「なんだい?」
「僕に考えが……!」
「考え?」
僕は揉めている二人にある提案をした。入学式はとっくに体育館で始まっていて、今ここで三人が中に入るのは、周りからにしては目立つことだった。浅川先生は学園長に後でお小言を言われるのが嫌で、僕は後で他の生徒や教師に何か言われるのが耐えられなかった。そこでこの事態をどうにかしようと閃いたのがある作戦だった――。
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