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「そうちゃん、こっちよこっち! こっちを見なさ〜い!」
「うわっ、ママとパパだ!!」
総太は一際目立つ、ハート柄のペアルックの服を着た両親の姿を目にすると急に慌てた。彼らは親ばか全開で息子の入学式に駆けつけた。
父と母はカメラとハンディカムを片手に、息子の姿を撮りながらハシャイでいた。周りは一斉に両親に注目した。
急に会場がざわめくと総太は恥ずかしそうに下を向いて、早歩きして会場から急いで出て行った。
うわ〜、信じられない……!
まさか二人してあんな格好で来るなんて……!
だからパパとママには、入学式に来て欲しくなかったのに〜!
ママとパパのばか〜!!
さっきの出来事に加え、またしても赤っ恥をかくと、総太は初日でどっと疲れた溜め息をついた。そこに羽柴が笑いながら話しかけた。
「なーなー! 今のお前ん家の両親か? なんかすっげぇ格好だったな! 今、ハートのペアルック姿してたよな!?」
「しっ、知らない……! 僕の両親じゃない!」
「え〜? そーなのかぁ? お前の名前を呼んで手を振ってなかったか?」
「あーっ! そう言えば今日、寮に荷物が届くんだったな~! 早く荷持をほどかないとー!」
羽柴がそう言って話しかけると、総太は大きな声を出してかき消した。
「何だよ、いきなり大きな声をだすなよ。びっくりしただろ?」
するとそこにハートのペアルック姿の両親が駆けつけに来た。
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