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6 快-----seid
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『嫌いだ!』
その言葉は俺を更に怒らせる言葉
怒った顔の蘭夢は可愛いくていじりすぎたのか、怒った蘭夢は俺に『嫌い』と言った
今までに無い怒りがこみ上げた
昔、両親に言われたんだ
『仕事で忙しいからこの部屋に足を踏み入れないでくれ。言う事が聞けない子は嫌いだ』
『あーもぉ!どうして仕事の邪魔をするの?!だから嫌いなのよ!』
両親から嫌いと言われるのは子供にとって苦痛で悲しいこと
嫌いとか邪魔とか言われないために一生懸命家の手伝いを懸命にやって勉強だってスポーツだって優秀になれるように頑張った
だけどある日、俺の面倒を見てくれていた祖父と祖母に、
「お前の両親はお前を見ていない。だからそんなに期待されようと頑張っても無意味だ。きっとお前が居なくなるか、死んでくれたら今の仕事も今以上に良くなるだろう。きっとお前の両親はそう思っているよ」
と、高校1年のときそんなことを言われた
死んでくれとか、
とうとう祖母と祖父にまで言われ、今まで我慢してきたことや、積み上げてきた実績も何もかも壊された気がして相当落ち込んでいた時もあった
それ以来両親は海外へ会社を建て今では大手企業とも言われる会社となったんだ
何もかもやる気を無くしてしまい、どん底にいた時高校最初のバスケの大会があり、何となく試合に出てみた
元々中学のときバスケ部だったということもあってね
普通に俺らの高校は優勝だった
「なぁ快、上のギャラリーにお前に憧れてはしゃいでいる中学生がいるぞ」
同級生の松山が指している方を見ると俺の方に向かって目をキラキラさせている中学生がいた
本当、気楽なやつはいいな
なんてその時は思っていたけど、そいつは俺と同じ高校に入ってきて俺と同じバスケ部に入ってきた
蘭夢っていうらしい
『本当にかっこいいですね!』『憧れてます』『先輩みたいに強くなってみせます!』
とか蘭夢はすごくすごく俺に憧れているらしい...
必死に俺を越えるために練習をする蘭夢を見ていたり教えていたりするといつの間にか蘭夢を好きになっていた
誰かに必要とされる事は本当に嬉しくてきっと蘭夢より俺の方が嬉しさに満ち溢れていたと思う
それなのに好きでたまらない人に『嫌い』を言われたら俺だっておかしくなる
手を挙げてしまうくらいね
だってそんなこと言った蘭夢が悪いでしょ?
俺だって少し殴ったことを後悔して手当してあげようとしたよ
でも、そんな手当要らないかのように、閉じ込めていた部屋から蘭夢が足を引きずりながらあるっている姿を見て更に怒りがこみ上げた
絶対に逃がさない
逃げた以上もう蘭夢に自由なんて必要ない
ずっと俺のだから
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