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34 快-----side
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「快様、これを快様の手で受け取ってもらえませんか?」
留学の件で頭を悩ませてる快に田中が白い封筒を持ってきた
封筒の表紙には丁寧な字で『退職』とかかれている
「受け取らないよ」
田中は勘が鋭いやつだからきっと俺が留学と蘭夢の事で頭を抱えていた事が分かっていたのであろう
昔から一緒だった田中を辞めさせる訳にはいかない
「留学の事なら心配要らないよ。蘭夢は無理矢理にでも連れていくし、それに、「お辞め下さい」」
「私は快様の辛いお姿はもう見たくはありません。私はもう退職する事は快様の幼少期の頃からと存じ上げました。快様の今大切な人は私ではなく、蘭夢様です。私がこの仕事を辞めれば快様は留学することも無く、蘭夢様とずっと一緒に過ごせます」
田中が言っていることは正論だ
だから退職するなとも言えない
このまま仕事を辞めさせたら?
俺が今まで田中になにか一つでも満足させることができたのだろうか?
田中との記憶を辿っていくと何故か目に熱をもち、大粒の涙が落ちようとしている
どうしてあんな親に俺達がこんな苦労をしなければならないのか
最初っから間違っていたんだ
全て
最低な両親の言うことなんて聞かない
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