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65 温もり 快-----side
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暴れたら蘭夢には会わせないという条件で手錠を外され車に乗車した
俺が逃げたりしない様にするためか後部座席には2人の手下に挟まれている状態だ
目的地に到着すると二階建ての不良のたまり場のようなところだった
「時間は5分やる。馬鹿な真似したら許さないからな」
波多野さんからそう念を押されたが返事はしない
酒臭いバーを通りすがり2階へ上がる
もう少しで蘭夢に会えると思うと緊張してきた
古びたドアを開けるとその部屋はビール瓶や缶が散乱していて、窓が無くとてもじゃないけど異臭が漂っている
錆びたベッドの骨組みに分厚い硬そうなマットレスの上に丸く眠る蘭夢の姿があった
思っていた以上に蘭夢の背中は傷と痣、火傷の跡が酷く残ってる
体は左側に向かって寝ているため顔が見えない
長い鎖に首と腕と足が繋がれていて、手錠が掛けられている腕は擦れていて赤く切り傷となっている
もちろん足や首も同じ状況だ
「おい、起きろ」
波多野さんは蘭夢の頬を打ち、蘭夢は唸りながら目を覚まし俺をみるなり、目を大きく開け怯えた顔で波多野さんに、
「ひッ...なんで快がここにいるんですか?あれだけ言ったじゃないですか...」
と、弱々しい震えた声で言う
久々見た蘭夢の顔は殴られた時にできる痣があり体よりは酷い火傷や傷は無かった
しかし、自分の彼がここまでボロボロになり怯えている姿を見ていると悲しくなり、怒りと安心がこみ上げてくる
「蘭夢...会いたかった。ごめんね。こんな苦しい思いさせて」
そして抱きしめると蘭夢の温もりが伝わる
「やだっ...やめてよ..汚いから...」
そんな事を言われ、どれだけ蘭夢は自分の心を自分で傷つけてきたかすごく分かった
きっと今も軽蔑されてるとか思ってるに違いない
波多野さんに時間切れと言われ蘭夢から離れろと言われた
「俺の蘭夢ですから」
反発すると波多野さんは表情を変えず、同じ目に合わせると言われる
「もし、こんな事してる事が警察、テレビに知れたらどうなるんですかねぇ?あ、ていうか、もううちの使用人が警察に連絡済みだと思いますよ」
田中には俺が1日でも帰ってこない時は警察に通報しろと言ってあったためきっと警察がもうここへ到着するだろうと思っているとパトカーのサイレン音がなり、波多野さんは焦り始めすぐさま部屋から出ていった
全て終わったと一息つくと、蘭夢は脱力し俺の腕に収まり眠っていた
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