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自分の外見に特に興味はないし、人にどう見られようと気にしないからどうでもいい。相手に不愉快な思いをさせない身なりを必要最低限していればいいだろう。
「時間だな、オープンすんぞ」
「らじゃ~」
そうして開店した日曜日のイタリアンカフェ。昨日も忙しくてびっくりしたけど、今日はもっと忙しくてびっくりする暇もなかった。こんなに忙しいならもっと時給あげてください狐塚さん。
女性客だったり、子連れの家族、カップルなんかも結構来ていた。次々と入るオーダーに狐塚さん1人で料理をさばいているのかと思うと、普通に尊敬する。しかも早くてめちゃくちゃ美味しそう。みんな満足そうに帰っていく。
お客さんが帰る時にも1人1人にありがとうございましたと頭を下げる狐塚さんは、表情だけ見たら仏頂面だけど佇まいが綺麗でカッコよかった。もっと笑えばいいのに。その分、俺が笑っておいてあげた。
そしてあっという間に閉店。机の上の食器などを片付けたり最後の掃除をすませる。大して広くはないからすぐに終わった。
「終わりました~」
「おう、サンキュな。今日も飯作ってやるから食ってけよ。なんなら、家にあがってくか?ここより家のほうがゆっくり出来るだろうし」
「ん~…じゃぁお言葉に甘えま~す。狐塚さんの家がどんな感じなのかも見たいし~」
「大したことねーよ。あ、エロ本とAV探しても無駄だぞ」
「えっ狐塚さん持ってないんですか~!?あ、彼女さんがいるから必要ないのか~」
「彼女なんかいねーよ。今時、携帯で何でも見れんだろ」
「な~んだ。確かにそうですけどねぇ」
彼女がいないなんて意外なのかそうでもないのか。それともこの人はあっち系の人なのだろうか。そう言われても別に驚かない。人の性的趣向はさまざまだし、俺も普通とは言えない部類だろうから。
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