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次の日、バイトをいつもの時間に終えて家に帰り、早めの夕食を食べる。勉強する邪魔しないでとお母さんに行って自分の部屋にこもってから気付いた。
そういえば…何時に剛平さんは公園に来るんだろう。今日も来てくれると言ってくれたけど、詳しい時間とか何も決めずにさっさと帰っちゃった昨日の自分に拳骨をしたい。
もう19時になろうとしているのに、まだ夏の太陽は完全に沈み切っていない。昨日、家を飛び出したのが21時過ぎだから…そのくらいの時間にならないと、剛平さんは来ないのかな。
医学部の大学生って言ってたけど、今は大学生も夏休みだよねきっと。あれ、でも医学部はとっても忙しいって聞いたことがある。夏休みだったとしても何か課題とか講習とかあるのかな。今日会ったら、聞いてみよう。
もうすでに剛平さんと会ったら話したいことがたくさん浮かんできて、僕はベッドの上でゴロゴロと寝返りを打つ。
でもそれにもすぐに飽きて、お母さんに言ってしまった手前、本当に夏休みの課題をしようと重い腰を勉強机の椅子に下ろした。
剛平さんは医学部でどんな勉強をするんだろう。将来は医者になりたいのかな。もしかしたら今も剛平さんは僕と同じように机に向かって勉強しているのかもしれない。そう思うと自然とやる気が出てきた僕は、集中して2時間ほど勉強をした。
「んー…!そろそろ行こうっ」
凝り固まった体を背伸びしてほぐす。僕の部屋は1階で大きな窓がある。そこからなら家族にバレずに部屋を出ることが出来た。事前に靴もベッドの下に持ってきてある。
念のため、飲み物を持っていく振りしてリビングをのぞくとお母さんはもう寝室に行ったみたいだ。お父さんはテレビを見ながらお酒を飲んでいる。
僕に気付いたお父さんに勉強頑張れよと言われ、素直に頷いたから今日はもう大丈夫だろう。僕は部屋に戻って鍵を閉めると、窓から外に出て昨日と同じ公園に向かった。
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