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水溜まりを撫でるかのような音が部屋の中に響いている。差し入れた人差し指をくちゅくちゅと音をたてながら、ねっとりと執拗を極めている愛撫で凪の中をほぐしていった。
「はぁっ…んん、あ…」
「痛くないか?」
「ん…大丈、夫」
「指、もう1本増やすぞ」
熱く轟く凪の中に、中指を足す。たった1本増やしただけなのに本来異物を入れるべきではないそこは、異物を押し返そうと俺の指に逆らってくる。少し指に力を入れ、ぐっと奥に押し込んだ。
「あぁっ!!」
それまで苦しそうだった凪の声が明らかに艶を帯びて肉感的なものに変わった。これまで数回、凪の中をほぐしてきたから凪のいい場所は知っている。男には前立腺という場所があってそこで感じることの出来る人間がいることは知識として知っていたが、好きな人が感じてくれたら嬉しいことこの上ない。
一点を集中して攻めたい気持ちもあるが、この後の体力を考えるとそれはまたの楽しみに取っておこう。抜き差しをしたり、ぐるりと優しく中をかき混ぜながら、時折ある一点を刺激する。ベッドの上で釣られた魚のように忙しなく動く凪の中心も、しっかりと興奮していた。
「ふぅ…っ、はぁ、あぁ」
「気持ちいいか、凪」
「っうん…気持ち、いぃ…っ」
好きな人を気持ちよくさせることがこんなにも心満たされることなのか。これまで自分がしてきたのは、ソーメンをチュルチュルとすするような、あっさりと軽やかな情事だったんだなと今更気付く。俺にとって事務的なものでしかなかった行為が、今はこんなにも熱を帯びている。
3本目の指を挿入して慣らし終えたところで、俺は自分のペニスが先走りでどろどろになっていたことに気が付いた。これからやっと凪の中に入り込み、1つになれるのかと思うと言葉には出来ない興奮が沸く。
「…凪」
「はい…っ」
「そろそろ、いいか」
「…早く、頂戴」
さっとコンドームをつけ終え、凪の蕾に自身を当てながら凪の意思を確認する。恍惚とした表情で頂戴なんて言われたら、そのまま突き進むしかなかった。俺たちは、ゆっくりと、お互いの体温の中に落ちていった。
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