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凪は、まるで溺れかけている人のように俺の体にしがみつく。ゆっくりと腰を進めながら、凪の細い肩を抱きしめ薄っすらと額に滲む汗を舌で舐め取った。
凪の体を抱いていると、俺はその中に何かしらうまく馴染めないで残っているような異物のごつごつとした感触を感じることが出来た。そしてその感触は俺を愛おしい気持ちにさせ、恐ろしいくらい固く勃起させた。
「う、はぁっ…ぁ」
「キツイか。キツイよな…」
「苦しい、けど…嬉しい」
痛みに耐えるよう顔を歪ませる表情の中に、間違いなく嬉しさが滲んでいて俺も嬉しくなる。俺には凪の感じている痛みを想像でしか労われないが、俺を必死に受け入れようとしている姿に愛おしさで胸が締め付けられた。
馴染ませるようにその体制のまましばらく唇同士のセックスをする。これだけでペニスが痙攣して射精しそうになる。セックスを覚えたてのガキのように今すぐ射精したくて堪らない。
「…遼哉さん。動いて」
「本当に大丈夫か?」
「大丈夫、だから…痛くてもいいから…」
「……好きだ、凪」
「俺も、好きです」
愛の言葉を囁き合いながら、腰を引いてグラインドさせた。きゅうっと締め付けがきつくなり、俺の額にも汗が噴き出る。凪の吐息が顔にかかり、その熱さに眩暈がしそうだった。
「あぁっ…んぅ!」
「は…凪…」
凪の体を貫くように腰の振りを速めていく。くたりと首を捥げている凪のペニスに手のひらを這わせ、腰の律動と同じタイミングで上下に動かすと芯がしっかりとしてきた。
本物のセックスはこんなに気持ちがいいものなんだと、激しい情事の中、冷静な自分が感嘆のため息を零した。凪の、鶯のように喉をいっぱいに張ってさえずるようなせわしげな嬌声に、ドクドクと全身の血が騒ぐ。
「っ、あ、ダメ…っもう…」
「あぁ、俺も…」
「ふぅ…あ、あぁっ…んあぁぁ!」
「…うっ」
巡る血液と一緒に鋭い快感が全身を駆け、こめかみに溜まっていく。一度体に起こりこびりついた快感はどこにも出ていかない。
火花に触れて火傷する皮膚と同じに、こめかみの裏側の頭蓋に貼りつく薄い肉の層が音をたててただれる。そのただれに気付き快感をそこに集中すると、体中が全て巨大なペニスになったような錯覚に陥った。
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