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風が冷たくなってきた。
もうすぐ秋だ。
彼女とは夏休みの間に一線を越えたらしい。
本人に聞いたわけではないけれど、新学期になり、彼女の態度が一変した。
今まで以上に鈴音に引っ付くようになり、あからさまに僕を睨み、敵意を向けてくる。
鈴音の側にずっと居たけど、恋愛感情を持っていたのは僕だけで、鈴音のそれは過保護からくるものだ。
僕のほうが君を睨みたいよ、まったく。
しばらくして、鈴音も変わった。
一緒にいる時間が減った。たぶん、意図的にやってる。
夜も一緒のベッドで寝ないことが多い。
彼女が出来たと聞いたとき、少しはこの状況を予想していた。
でも、最後には僕の元に返ってきてくれるものだと、そう思っていた。
__寒い。寂しい。
こんな感情に慣れないといけないなんて、思いを告げることをせずに我慢してきたのに。
あんまりだ。
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