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なんと
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「えぇー…」
夏休み2日目、バイトを入れてシフト通りだと善さんと被る予定だったのに善さんの姿は見えず
千紘さんも俺の少し後に来て、訳を聞くとどうやら善さんとシフトを変わったみたいだった
「なーに、善とがそんなに良かった?」
「はい。千紘さんには失礼ですけどワープか何かで、どうにかして変わってほしいです」
「ほんっと失礼だね」
千紘さんもよくバイトのシフトを入れていて、被ることも多く自然と仲良くなった
「おはよーございます」
軽いノリで休憩室に入って来たのは 速水翔
この人は俺と同じ歳でちょうど同じくらいの時期に入ったらしい
翔はサラサラとした焦げ茶色の髪に、日焼けした肌が印象的でスポーツがいかにも得意そうな見た目だ
派手そうな女子が好きな見た目だと思う
でも、男の俺から見ても翔はカッコいい
切れ長の目が一見冷たそうにみえるけれど、笑うとその目が三日月型に細まって幼くなる
パーツはどれもバランスが取れていてスポーツ系イケメン、みたいな
「何の話ししてたんですか?っつか千紘さん今日シフト入れてました?」
それでもマスターが雇う人はみんな良い人で、翔もチャラチャラしてそうに見えるけど礼儀正しくて仕事もテキパキこなす
「その事を今話してたんだよ。
善と変われてって言われてんの、俺」
「ははっ、爽太ひでぇー」
わいわいと話しながら着替えるこの時間は好きだ
誰に気を使うわけでもないし、話を続けようとしなくてと誰かが代わりがわり勝手に話し出すし
「そういえば、なんで善さんと代わったんですか?」
俺がそう聞くと千紘さんは苦笑いを溢す
「実は風邪引いちゃったみたいでさ。心配なんだけど善のシフトだと夜までいなきゃいけないから様子見に行けないんだよね…
終わったら見に行って欲しいんだけど何か予定ある?」
「予定は入ってないんで行きたいですけど…大丈夫なんですか?」
「うーん、来る前一回様子見に行ってフラフラはしてたけど大丈夫そうだったよ…でもちょっと心配」
その話を聞くとますます不安になる
人に弱みを見せない善さんが簡単に体調を悪いなんて言うわけがない
それにフラフラしているのを隠せなかったという事は相当具合が悪いんじゃないか、と募る不安は大きくなるばかりだ
「善さんほっそいし、なんか不安。一人で生きてるとこ想像できねぇ」
「本当だよ……はぁ」
「早く帰りたい…」
翔、千紘、俺の順でそれぞれ心配の色を伺わせた
結局、その日のバイトは心配で心配で
善さんのことばかり考えてしまっていた
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