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. 善side
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風呂場からバスタオルに包まれたまま横抱きにされてベットに降ろされる
その、離れていく温もりが嫌で爽太君の服の裾を掴んだ
「大丈夫。着替えるだけですから」
「あ………そっ、か。ごめん」
俺が濡れたまま抱き着いたせいで爽太君のパジャマを濡らしてしまった
そう咄嗟に謝ると穏やかに笑って、俺の頭を撫でてから着替えを取りに行った
「善さん、体冷えちゃいましたね。寒い?」
爽太君は時々、敬語が取れる時がある。
それが気を許してくれているのだと思うと、嬉しい
「…あっためて」
甘える様に両手を広げれば直ぐに抱き締めてくれる
少し早い心臓の音が聞こえて、安心する
「聞くかどうしようか、迷ってたんですけどこのまま善さんの辛い思いを濁す様な事はしたくないんで率直に聞きますね。
…………あの人たちに何、されました?」
その瞬間どきり、と心臓が音を立てた
それが体を伝わって肩が飛び跳ねたのを見て苦しそうに微笑まれる
「すみません。思い出したくないですよね。
でも、教えて……善さん」
どうして、君が申し訳なさそうにするんだろう
悪いのは俺なのに
「ううん、大丈夫だよ。
……最初は、話したいことがあるって言われたんだけど嫌な雰囲気だったからここで聞くって言ったらみぞおちを殴られて、抵抗できなかった。
そのまま人気のないところに連れてかれて…
それで、そのあとは口でさせられて、後ろに少し入れられて……爽太君が来てくれた」
俺が最初にもっと上手くやってたらこんな事にはならなかったんだろうな。
そうしたら、爽太君にこんな顔をさせずに済んだのに
「……そうですか。辛かったですね。俺が無理矢理にでも付いて行ったらこんな事にはならなかったのに」
「違うよ!俺が、大丈夫だって言ったから…っ」
違う、本当に爽太君は何も悪くない
悔しくて悔しくて、悲しくて、申し訳なくて、
散々流したはずの涙がまた零れた
「善さん、目擦ったら腫れちゃう。
それと自分を責めるのはやめてください」
涙を止めようと擦る手を握られて、抑えられないものがポロポロとシーツに染みを作った
ぼやけた顔で爽太君の顔を見つめると、唇に暖かいものが触れる
「……っ、」
「大丈夫。怖くない」
ほぼ反射的に体が仰け反ってしまうのを爽太君はぐいっ、と引き寄せた
そして、次の言葉が出たのはもうほとんど無意識だった
「爽太君…したい」
「はい。優しくします」
早く、爽太君で一杯にしてほしい
何頭が真っ白になっても考えられないくらいに何度も、何度も抱いてほしい
そうなっても、爽太君の事だけは頭の中から消えてしまわないように
何度も、何度も刻んで欲しい
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