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あれから俺達2人は違う意味で一緒にビクビクしていて、それに笑いながら茜さんが迎えに来た。
中に入ると、やっぱりファミレスとは全然違ってきらびやかで昼間なのに綺麗な衣装を身にまとった人達ばかりだ。
「なんか、皆すごいですね…」
「ちょっとビクビクしすぎじゃない?wwほんと幸仁くん面白いわ〜ww今度はディナーに誘うわね♡」
「ふぁ?!?!いや、え、俺…」
「ちょっと母さん」
「あらいいじゃない?別に章優を誘うなんて言ってないわ?2人で行くもの」
さすがにディナーを2人で行くとなったら旦那さんが怒ってしまうのでは…。それにディナーなんて行けるような服を持っていないし章優さんを1人にできないし…。
茜さんが本気で言っていないと分かっているが唐突なのも人の反応を見て笑うのも茜さんと章優さんはよく似ている。
茜さんと章優さんの言い合いはしばらく続き、そして前菜が運ばれてきた。それはサラダなのに、お皿の周りに紫のソースと白色のソースがまるでアートのように描かれている。
「こちら、リコッタチーズとバルサミコソースをお付けしてお召し上がり下さい」
「ちょっと宜しいかしら、これから出てくるものでお魚やお肉料理があると思うけれど小さく食べやすいように切ってもらえる?この子目が見えないの」
「はい、かしこまりました」
そうか、外食する時はそういう配慮も必要なんだ…学ぶ事がたくさんあるな。
目が見えないけれど、章優さんは慣れているらしく食べ物の位置を教えると空間を把握して1人で上手に食べる事ができる。
きっと茜さん達の育て方が上手だったんだろうな。
そして前菜が運ばれて来てから、続々と様々な料理が運ばれて来た。全部が芸術みたいに綺麗できっとこれは美味しいんだろうと思うが正直味が分からない。
でも味が分からないのは、緊張もあるだろうけど………
「さて、本題に入りましょうか」
この話が来るのを恐れていたからだ。
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