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ピンポーン
ご飯を食べ終わり19時をちょっと過ぎたところで家のインターフォンが鳴った。
こんな時間に誰だろう…まさか本当に押しかけてきたとかないよな…。
「はーい…」
「あ、木下?小林だけど」
え、小林って誰だっけ…、なんか記憶にはあるけど顔が思い出せない。
インターフォン越しに答えていると章優さんが出ておいでと言うので俺は玄関に向かい扉を開けた。
「よ、久しぶり」
「あ、久しぶり…」
「なんでちょっと引いてんだよw」
小林って高校の時のクラスメイトか、やっと少し思い出した。俺の学校は専門クラスみたいなので分かれてたから3年間クラスメイトが変わらなくて出席番号順の席だったから俺の後ろに座ってたのが小林。
「いや、お前の家行ったらこの家にはもういないとか言われて焦ったわ」
「ぇ…誰に言われたの…」
「なんか小さい可愛い人?」
みさ姉か…この家にはもういないとか言い方怖くないか?変な誤解でも招いたらめんどくさいじゃないか…
「家出してんの?」
「いや、この家俺の家」
「は?!お前家建てたの?!やばくね?!一人暮らし?」
「いや、2人」
このテンションの高さ…そうか、そういえばクラスの中心にしたのが小林だったな…学生時代の俺は本当にいつも章優さんの事考えてたからあまりそれ以外を覚えていない。
「あ、もしかして例の恋人?」
「ふぁ?!こ、こ、恋人?!そんなの…」
「あれ?短冊にいつも書いてたじゃん、あの人の目が見えるようになりますようにって、あれ恋人じゃねーの?皆で噂してたんだけど」
「どんな噂してんだよ!!!そ、そ、そんなんじゃ…えっとあの人っていうのは」
「俺の事かな?」
「うわぁぁぁぁ?!?!」
俺の後ろから足音も聞こえないくらい静かに近寄ってきた章優さんが顔を出す。
この人はたまに気配を消すのが怖い
「へ、えっと……誰?」
「あ、あの…この人がその、短冊の」
「は?!男だったのかよ?!?!なんだよ、恋人じゃねぇなら皆に教えてやらねーと」
「うん、恋人じゃないよ?幸仁は俺の奥さん」
「ぇ…」
「ああぁぁ、章優さん?!?!ちょ、ちょ、ちょ!!!」
ちょっとドヤ顔をしながら小林に言っているみたいだけど、小林がどこにいるか分からないみたいで章優さんは俺の耳元で囁くように言い放つ。
「で、君は幸仁に用でもあるのかい?」
「え、あー来年俺ら20歳だろ?再来年の1月に成人式あるから来なさそうな奴に前もって声かけてんの」
「成人式くらい…」
「お前はそう言って文化祭と体育祭の打ち上げに来なかった!3年間!!」
そう、俺は打ち上げというものが嫌いだ。そもそも大人数で群れることが小さい頃から苦手だった。
打ち上げってただ騒いでご飯食べるだけだし、お金勿体無いし、友達いないし…。
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