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君と僕
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放課後は図書館で過ごすことが多い。
人も少ないし、本がたくさんあって退屈しないし、何より、本を読んでいる間は辛いことを考えなくて済む。
図書委員なんて言ってるけど、本を借りに来る人なんていないし、図書室で勉強しようなんて奴もいない。
静かで心休まる場所。
「あ、そろそろ終わる頃だ。」
時計を確認すると7時50分
この時間に僕はいつも図書室の戸締りをして体育館に向かう。
鍵を職員室に返して携帯を確認するとメッセージが一件届いていた。
礼央: この後まっすぐ帰る?ちょっと寄りたいところがあ
るんだけど!
高橋礼央。僕の幼馴染で、隣に住んでいる。小さい時から勉強もスポーツもできてクラスの人気者だった。
今ではバスケ部のキャプテンだ。
そして、
僕の好きな人
想いを伝えようなんて思ってないし、気づいて欲しいとも思ってない。
友達でいられればそれでいいし。この片思いにも、
もう慣れた。
真琴:いいよ。
一言だけの返信。
礼央は気分屋でその時々で思いつきで発言する。
今日もきっと、“なんか行きたくなった!”なんて理由でどこに連れていかれるとこやら、、、
君への想いと一緒で、君の気まぐれにももう慣れたよ。
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