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疑惑
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『で、今日はどこに連れていかれるの?』
礼央が言う寄りたい所と言うのがどこなのか気になって聞いて見た。
聞かずについて行ってメイドカフェに連れていかれたことがある。
そういう店が苦手な僕は1時間ずっと固まっていた。
一度来て見たかった。と本人はそう言っていたが、その日からどこに行くのかあらかじめ聞くようになった。
「安心しろって変な所じゃないから!映画館にチケット買いに行くんだよ」
映画館にチケット買いに?
『映画を見に行くわけじゃないの?』
「そう!週末のな!ネットでも買えるけど、帰り道にあるからちょうどいいと思って!」
『そんなあらかじめいい席取っておきたいぐらい観たい映画なの?』
「んー。成功したら言うよ!」
そう言って笑う君に心が曇った。
ああ、好きな子をデートに誘ったのか。
もう高校生だ。好きな人がいてもおかしくない。現に今までも、礼央が女の子を好きになることがあった。
でも、礼央が告白に成功した子はいなかった。
当然だ。
礼央から好きな子ができたと聞かされる度、礼央のことを好きな子が現れる度、その子に言い寄って僕のことを好きになるように仕向けてた。
我ながら最低だと思う。
そんなことしてまで君を誰かに渡したくなかったんだ。
無駄だってわかってる。
君から女の子を遠ざけても、僕のことを好きになることはない。
頭ではわかってるのに、、、
心がついていかない
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