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険悪〜真壁涼矢side〜
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部活後の更衣室、今日は自主練は無しで早々に汗を拭き着替えを始めた。
「真壁、今日は真琴dayか(笑)」
俺の後ろにいた忠先輩が、俺が制服に着替えて行くことに気づき、ちょっかいをかけてきた。
真琴と仲がいいから名前を覚えたが、はっきり言ってこいつのことは苦手だ。
いつもやたらとちょっかいを出してきてはギャーギャーうるさい。
「そうですよ」
「いつも自主練してるもんなぁ」
「ええ、追い抜かしたい相手がいるんで」
そう言って後ろにいた礼央先輩のことをチラッと見たが聞こえていないのか、聞こえないふりをしてるのか、俺に背を向けたまま全く反応はなかった。
「今じゃ真琴とは礼央より仲良いしなー」
適当にあしらって帰ろうとしていたら、忠先輩がすぐ後ろにいた俺の恋敵わざと聞こえるように声をかけた。
礼央先輩は少し険悪な顔をして俺たちの方を振り返った。
「真琴といつからそんなに仲良くなったんだ?」
「、、、、、気づいたらです」
もともとそんなに仲良くない先輩だ。(まぁ仲良い先輩なんていないけど)
それに付け加え恋敵、少しくらい不愛想な態度をとってもいいだろう。
「別に無理矢理付き合わせてる訳じゃないですよ」
「わかってるよ。お前といる時の真琴、、、すっげぇ笑ってるし」
そう言いながら、礼央先輩が俺のことをまっすぐ見た、いや、
睨んだ。
なんだその目。
どういう意味でそんな目するんだよ
「最近、礼央は真琴と仲悪いもんな」
2人で沈黙していると、また空気を読まないバカが話に入ってきた。
てか、仲悪いんだな。俺にとっては好都合だけど
「その割に、真琴のこと遠くから見てるから、俺は早く仲直りしたいんだと知ってるぞ!!!」
「っ!!」
バカの言葉に礼央先輩の顔色が変わった。
驚いたというかなんというか、図星をつかれたような顔、、、
なんだよその顔。
お前、もしかして、、、、
「もう早く仲直りしろよー」
「するよ、そのうち、、、」
真琴のこと、、、、
「あんまり真琴に構うなよ、、、、、受験もあるし」
「なんすかそれ、まるで真琴が礼央先輩の所有物みたいな言い方ですね」
「そういう訳じゃねぇよ」
「じゃあなんですか。自分以外が真琴と仲良くしてるのが悔しいんですか」
俺がそういうと、礼央先輩は黙ってしまった。
まだ確信はないけど、俺にとっては不都合な事態になりそうな感じがする。
「“ 彼女が ” 待ってるんじゃないですか」
ワザと彼女というところを強調して礼央先輩に言った。
そう、お前には女の恋人がいるじゃないか。
「、、、、そうだな」
礼央先輩はそういうと、部室を出て行った。
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