アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
ずっと、見ていた夢
-
***
ひどく懐かしい場所
半年前まで、確かに俺がいた場所
「…どうして……!!」
悲しみと怒りに染まった顔
「嘘つき……!!」
ごめん
そう言いたいのに、口が開かない
変わりに出てくるのは、酷い言葉ばかり
「…実力だ。俺の方が、上だっただけだろ」
目の前の人物の瞳から涙が零れおちる
「お前なんか…、もう…嫌いだ!
大っ嫌いだ!!!この…!」
裏切り者…!!!
***
「はっ…!?」
夢…
また、あの夢……
冷や汗がシャツに張り付いて気持ち悪い
上半身だけ、起き上がり荒れた息を整える
外はまだ、薄暗く時計を見るとまだ午前4:30だった。
雪が降っているのか、ヒヤリと空気が冷たい
最近は見なくなったと思っていたけれど…
あの日、リーに会ってからまた見てしまっていた
あいつの…怒りと悲しみが混ざった泣き顔
もう、戻れない過去
「くそッ…!」
拳でベッドを叩いても
ただ柔らかいスプリングが軋むだけ
もう、どうすることもできないのに
まだ、もがこうとする俺がいる
次は間違わないように、
今日もまた、
夢を繋ぐ。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
129 / 232