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探偵
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どうやら、貧血で倒れたらしい。
エリックに横抱きされたまま、医務室に運ばれた。
看護師はどこか出かけているらしく、
医務室は静かで誰もいなかった。
奥にあるベッドにゆっくり寝かせられる。
シーツがヒヤリとしていて、背筋が震えた
何故か、エリックの2人だけの
空間に緊張してる自分がいる…
もう、起き上がっても大丈夫な気がするから
上半身だけ起こし、
俺はどこかに消えたエリックを探した
「看護師の人、用事で今留守にしてるって。」
キョロキョロとしていると、
パーテーションの向こうから丸椅子を
持って現れたエリック
「そ、そっか…」
ストンとベッドの横に椅子を置き、
そこに座るエリック。少し、
怒っているような気がする
…いや、今更何を気にしてるんだよ俺は
もう、気にしちゃいけないのに
…いっそ嫌われても、いい。
そうしないと……
「…まだ横になってなよ」
肩を優しく押されて仕方がなく横になる
チラリと斜め上を見ると、
アクアマリンの瞳とぶつかる
視線を離したい
けど、離してれない
それくらい、強い意志のある眼差し
一ヶ月ぶりにちゃんと見た気がする
…俺は耐えきれなくなり、自分から目をそらし、
エリックとは反対側の壁を見た
「…寝れてないの?」
探るように聞いてくるエリック
「別に、普通…」
小さな声でそう答えた後
はぁ、と溜め息をつかれた
「…嘘。先生から聞いたよ。ここ一ヶ月の
勉強ぶりがすごい、って。褒めてたよ。」
あの初老の先生っ…!
心の中で毒突く
「寮に帰るの、遅いんでしょ?そこから
また勉強してるんでしょ?だから十分な
睡眠がとれていないんだよ」
そんなの、わかってる
わかってることを余計に言われ
少し、イラッとした。
それから少しの沈黙の後
「ここからは俺の勝手な想像だから、
違うならごめん」そう言い、エリックは話を始めた。
まるで、探偵が悪党の悪事をあばくように
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