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中学校時代
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***
小学校を卒業したと同時に、俺は東京に
住む母親に引き取られた。
…家庭の問題で別々で暮らしてた。
俺の両親は離婚したんだ。
別に、この話では重要なことじゃない
クソどうでもいい話だ。
6年間一緒に暮らしたじいちゃんと別れるのは
寂しかったけれどブリュンティエール日本校に
4月から入学できることに期待で一杯だった
それでもしばらく地方で過ごしていたため、
東京は少し新鮮で、怖く感じていたんだ。
4月に無事入学したはいいものの、
俺はなかなか友達ができなかった
入学後はじめての移動教室で俺は教室が
わからず1人ポツンとクラスに
取り残されていたんだ。
早く授業に行かなきゃいけないのに、教室には
誰もいないからどうしようと半泣きになってたっけ。
そしたら…
「ねぇ!一緒に行こうよ!」
俯いてた顔をあげたら、馬鹿みたいに
明るい笑顔を貼り付けた奴が教室に入ってきて
俺の手を引いてくれた…それが、渡辺真琴だった
俺の、東京でできた初めての友達だった
そこから高校1年生までは話が簡単だ。
色んな大会やコンクールに応募して賞を獲ったり
時には2人でペアになったり、真琴の
他の友達を誘ってチームで出場したりして…
俺は、それで、よかった
友達って呼べる奴は…まぁ、真琴くらいだったけれど
お互いライバルだ、って言ってたし
切磋琢磨して…楽しかった
そんなの子どものごっこ遊びだって気づいたのは
高校生になってからだった。
理由は簡単
俺と真琴に差が出てきたんだ。
俺は、高校に入り、次第にメディアで
注目されるようになっていく。
真琴と俺は反比例で対の存在になった。
俺が賞を貰ったり優勝したりすればするほど
真琴はどの大会やコンクールでも
目立たなくなっていった。
真琴のレベルが落ちたんじゃない
周りが高かった。
高校と中学は、違ったんだ。
それから当たり前のように次第にギクシャクしてきた
そんな中だ。高校生2年生になった新学期
真琴にこう言われたんだ
「新学期すぐに行われる大会に他の友達も
誘ったチームで一緒に出て欲しい」
友達の真琴の頼みならもちろん出よう…そう思った
でも、な
皮肉なことに、留学生を選考するコンクールと
その大会は同じ日だったんだ。
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