アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
M
-
俺は真琴にずっと言ってたんだ。
「高校生になったら、絶対フランスに行く」って…
真琴はそれを分かった上で、俺に
コンクールの方ではなく、大会に一緒に
出て欲しいと言ってきたんだ
俺は…試されてた。
友達取るか、夢を取るか
真琴は、最初に出きた友達で、
お互いライバルとして対等に
渡ってきたはずなのに
……俺は、自分の欲を選んだ
真琴に誘われた大会と選考を兼ねた
コンクールが重なった日の朝
真琴から「待ってる」
そう、連絡が来ていたけれど
俺は、真琴達の方には行かなかった。
…コンクールの方に、行ったんだ。
後から聞いた話だと
真琴は俺を含めた5人で出るつもりだった
らしいけど、結果は惨敗で終わったらしい
俺は…選考会で高得点を出したおかげで、
フランス留学の1人に選ばれた。
たった一枠…掴み取ったんだ
けど、俺は……大きな代償を支払うことになった
今でも覚えてる
あの馬鹿に熱い夏の日の夕方…
…たまたま学校の昇降口で会って
しまった時の真琴の言葉と涙を
───「お前なんか…、
もう…嫌いだ!大っ嫌いだ!!!この…!」
裏切り者
その言葉だけが今でも俺の中に反響して
絶対に逃してはくれなかった
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
157 / 232