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帰ろう
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そこから、バタバタと時間は過ぎた。
表彰式や、挨拶をすませると、
時刻はもう夜の11時前くらいだった
ゼンが、電話に出ると行って会場の外に出て行き
俺とルイが残って帰りの準備をしているところに、
ドニーとニコがやってきた。
「おめでと2位!俺はは優勝やけど!
まさか天才ショコラティエに勝つなんてなぁ!」
「ちょっと兄ちゃん!ごめんなさい…
この人すぐ調子に乗るんです……」
「おいニコ!これはな!
俺らのジェラートに敵無しってことやで!」
「もう!それは嬉しいけれど……
今回はかなりシュンさんにハンデがあったやろ?」
踏ん反り返って鼻を高くするニコと
ペコペコと謝るドニー
そんな2人に頰を膨らましながら
腰に手を当てこ言った
「そうそう、今回イタリアが勝てたのは
シュンのパートナーがいなかったからだけどぉ?
シュンはエリックがいたら、
もっともっとすごいんだからぁ!」
「へぇ、シュンちゃんのパートナー、
エリックっていうん?じゃあ、
今度のワールド大会、そのエリックとも
会えるわけや。楽しみに待ってんで!」
どこから突っ込めばいいのか
疲れてわからなかったけれど
ニコリと微笑むニコのその言葉に、
偽りも嘘も裏も見えなかった
真っ直ぐな奴だなぁ…改めて感じた。
「もう帰るん?ゆっくりしていけばええのに!」
「帰るよ」
「どうしてそんなにはよ帰るの?」
どうして、どうしてって
俺は少し、考え込み、こう答えた
「…今一番、伝えたいことがある奴がいるからな」
ふと、微笑む。
早く会いたかった
早く伝えたかった
早く謝りたかった
するとニコは「あかんわー」と
言いながら額を押さえた
「シュンちゃん…普通にしてても綺麗やのに
笑うと可愛すぎやろ。やっぱ欲しくなるなぁ…
我慢したたけどもうアカン!ラテン男の本気、
みせるたるから…覚悟したってな?」
そう言うと
ニコは
俺の頰に、
チュッっと
キスをした
「ほな、また6月にな!!」
ポンッ、と手のひらに乗せられる携帯
ズボンのポケットに入れておいたはずなのに、
いつのまに取ったんだあいつ
ロックをかけてない俺の携帯にはニコとドニーの
連絡先がちゃっかり追加されていた
「……ルイ、今のこと……」
「……言わないよぉ〜、シュンも僕に
チュウしてくれたらぁ」
「ばーか。」
目を合わせ
クスクスと2人で笑う
そこに、携帯を片手にゼンがやってくる
嬉しそうに、こう言った
「エリックが…!!
意識が戻ったって!」
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