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青木恋 お誕生日特別編③
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〜琉side〜
「何食う?」
「んー…」
恋が売店の前で唸る。
俺は正直なんだって食べるから、恋に任せようと思って辺りを見回す。
クレープの売店を見つけて、後で買ってやるか、とか考えてる俺はとことん恋に甘い。
「琉さん、何食べましょう…」
決められないのか、俺に聞いてくる恋。
「食いたいもんは?」
「んー…カレーとか美味しそうです。」
「んじゃカレーにする?」
「琉さんは?」
「俺はなんか違うの頼もうか。もう一個気になるのとかない?」
「気になるのですか…んー…」
迷ってる恋を見てるとついついにやける。
可愛いんだよな、なんとなく。
「じゃあ焼きそばで…」
そういえば屋台の焼きそばは恋の好物だったな、とか考えながら注文して、商品を受け取って椅子に座る。
2人で半分ずつ食べ、少しゆっくりする。
「恋、お腹まだ余裕ある?」
「?はい。」
「ちょっと待ってて。」
「どこ行くんですか…?」
「そんな不安そうな顔しなくても大丈夫だよ。ここで待ってろ。すぐ戻ってくるから。」
多分、ナンパが怖いんだと思う。
二度も腕を掴まれてるから、それは嫌なんだろうな。
「…お待たせ。」
できるだけすぐに済ませて戻ると、恋が振り返る。
「おかえりなさ…って…それ…」
「ん、クレープ。恋好きだろ?」
「美味しそう…」
恋の頬が緩み、嬉しそうな顔をする。
「いちごチョコ、だったかな、確か。」
そう言うと恋が少し驚いた顔をする。
「…言いましたっけ…?いちごチョコが好きって。」
聞いてない。聞いてないけども。
「いちごチョコ好きなの?」
「はい。クレープのいちごチョコ大好きです。」
「そりゃよかった。食っていいよ。」
「いただきます。」
嬉しそうに、パクリと一口。
幸せそうな恋を見てるとつい頬が緩む。
「琉さんもどうぞ?」
そう言ってこちらを見てきた恋の口元に、クリームが付いている。
いや、王道の展開すぎやしないか。
そうは思うものの、こんな美味しい展開を逃すような真似はしない。
「恋、ついてる。」
きょとん、としている恋に自分の顔を寄せ、クリームをペロッと舐める。
「ちょ、ちょっと琉さん…!!」
「ん?甘いな。」
みるみるうちに顔が赤く染まり、リンゴのようになってしまった恋。
「ゆ、指とかでとれば…いいじゃないですか…」
「美味かったけど。」
「そういう問題じゃないですっ…!!人前ですよ!恥ずかしいじゃないですかっ…」
恋は、ぷしゅー、という音でもなるんじゃないかというくらい、顔を真っ赤にして俯く。
「リンゴみてえ…」
思わずそう呟いて笑う。
すると恋が、ちらっとこっちを見上げてきた。
…いや、ちょっと、うん、可愛い。
「…?琉さん?」
「…なんでもない。食べたらまた行くか。」
「はい。」
その後、少しクレープをもらって、あとはほとんど恋が食べているところを眺めていた。
そしたら、あんまり見られると恥ずかしいとか言ってまた顔を赤くするんだから、恋の可愛さには困ったもんだ。
しょーとけーきネタ(3月21日のやつ)をぶちこみたかっただけ…
ちなみに向こうではパフェの話を3人がしております♡
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