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彼らが幼稚園児になりまして。5
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翌朝、6時。
「こーら!!翔也!」
「きゃははは!」
「…朝から何してんの…」
俺は明希の声で目を覚ました。
部屋を出てみると翔也さんが廊下をパタパタとかけていくのを明希が追っている。
「…ちょっと明希…紘が起きちゃったじゃん。」
「ちあき…」
紘さんが目をこすりながら、手は千秋のズボンを握っている。
「ごめん!!でもちょっと今それどころじゃなくて!」
よく見ると、翔也さんは服を着ていない。
…なるほど。
「れん…」
「あ、琉も起きちゃった?お部屋でいい子に待ってて?」
琉さんにそう言うとコク、と頷いてベットに戻る。
それを確認して、俺は翔也さんの先回りをした。
「はい、捕まえた。」
俺はひょい、と翔也さんを抱えた。
「恋…ありがと…」
明希はハァハァと息をしていて、かなり苦戦させられたらしい。
「翔也。こんなことしたらダメだろ。」
「うぅー…」
「裸で走り回ったら危ないし、風邪引くだろ?明希も心配してるんだぞ。」
「ごめんなさい…」
しょんぼりとうなだれた翔也さんを、明希が撫でた。
「あき…おこってる…?」
「もうしない?」
「しない!」
「じゃあ怒ってないよー。ほら、着替えよう?」
「はーい!!」
翔也さんと明希が部屋に入る。
「…はぁ、つか翔也さん早起きすぎねぇ?」
「本当ね。」
俺と千秋は顔を見合わせて笑う。
「ちあき…ねむい…」
「あ、うん、もう少し寝てていいよ。」
「ちあきは…?」
紘さんの目が不安に揺れる。
千秋にだいぶ懐いているらしい。可愛い。
「僕は恋とお話ししてるから。琉と一緒に寝る?」
「ん…」
紘さんが頷いたので、俺たちの部屋に紘さんを連れて行く。
「れん…」
「琉、起きてたの?」
「れんも…いっしょ、ねるの…」
まだ眠いらしく、ポケーっとしている琉さん。
「琉、紘と一緒にもう少し寝てていいよ。俺は朝ご飯作るから。」
「じゃあおれも…おきる…」
「りゅーう。大丈夫だからまだ寝てなー?後で起こしにきてあげるから。」
そう言うと、やっぱり眠気には勝てないらしく頷いた。
紘さんと琉さんをベットに寝かせて布団をかけ、俺と千秋は部屋を出た。
「さて、何作るかな…」
「僕も手伝うよ。」
「ありがと。明希は大丈夫か?」
「大丈夫じゃないかな…?」
千秋と2人で下に降りて少しすると明希が翔也さんを抱いて降りてきた。
「恋、ちょっと散歩連れて行ってくる。」
「おう、いってらっしゃい。」
「翔也元気だね。」
千秋がそう言って翔也さんに笑いかけると、翔也さんもへらぁっと笑った。
「うん!あきといっしょだから!!」
「こら、翔也、しー。」
明希は口元に人差し指を当てて、静かに、のジェスチャーをする。
「あ、ごめんなさい。しー。」
翔也さんもそれを真似する。
…小さい子って…ほんとかわいい。
「それじゃあ少し行ってくるね。30分くらいで戻るよ。」
「わかった。」
明希と翔也さんが出て行き、俺と千秋は朝ご飯の用意を始める。
お米を研ぎ、スイッチを入れてソファで少し待つことにした。
「1日中家にいるのも可哀想だよなぁ…」
「そうだね…どこか連れてってあげられればいいけど…」
「…動物園は?」
俺が、ふと思いついてそう言う。
「いいかもね。1日潰れるし。」
「わ、そうと決まったら弁当作んなきゃ。」
「お米足りる?」
「…朝はパンにしよう。」
そのあと、唐揚げ、卵焼き、ウインナー、野菜炒めなど、とにかく作れるだけのおかずを作った。
ご飯はおにぎりにすることにして、朝は目玉焼きとハムを焼いた。
明希と翔也さんが帰ってきたタイミングで琉さんと紘さんも起こす。
少し早い朝ご飯のときに、動物園に行くか、と聞くと、キラキラした目で3人が頷いた。
そのためには服がいるな…と考えて、出発は10時にし、俺が買い出しに行った。
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