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江戸時代パロディ5
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「蓮野…」
湯浴みをして、龍次右衛門が部屋に戻ると、一足先に部屋に戻ってきたらしい蓮野が床(とこ)で待っていた。
龍次右衛門からは後ろ姿しか見えなかったが、名前を呼ぶと蓮野が振り返った。
蓮野は白い寝間着を着ていて、湯上がりだからか色気が増しているように思え、龍次右衛門はごくりと唾を飲んだ。
「龍次右衛門様…」
蓮野の瞳は不安げに揺れる。
「そう構えるでない。何もせぬと言ったであろう。」
「しかし…」
「ならばもう一度くらい、口吸いを許してくれぬか。」
そう尋ねれば、蓮野はこくりと頷く。
蓮野の隣にかがんで、そっと頬に手を当てる。
蓮野が潤んだ瞳で見上げてきて、龍次右衛門は優しく唇を重ねた。
ピチャ、ピチャ、と水音がなり、蓮野の頬が紅潮する。
「ん…」
上顎を舐めると蓮野が鼻から抜けるような声を出した。
その声があまりに艶やかで、龍次右衛門はまた欲をかきたてられた。
その欲をぶつけるかのように、蓮野の唇を貪る。
「んん、ん…ふ…」
クチュクチュと鳴る音に、さらに興奮が煽られ、さらに深く舌を絡める。
「ん…ぁ…ふ…ん…」
頬を撫で、耳、首筋と撫でると蓮野がピク、ピク、と震える。
「感じるのか。」
「ん…ふぁ…龍次右衛門様…」
唇を離すと、飲みきれなかったらしい唾液が蓮野の顎を伝い、煽情的だった。
「龍でよい。」
「龍…様…」
「蓮野…無理をするでない。お主がやりとうないことを、儂はやろうとは思わぬ。」
「…龍様となら…構いません。」
蓮野はそう言うと、自ら龍次右衛門の唇に、自分の唇を重ねた。
触れるだけだったそれでも、龍次右衛門の欲をかきたてるには十分であった。
「もう止まれぬぞ。」
龍次右衛門がそう言うと、蓮野はこくりと頷いた。
龍次右衛門は蓮野の着物の紐をほどく。
着物がはだけ、あらわになった蓮野の素肌は、白く、きめ細やかなものだった。
「蓮野…美しい体だ…」
「…龍様…」
「…できる限り優しくしよう。」
龍次右衛門は、できる限り蓮野の不安を取り除けるよう、微笑んでそう言った。
「ありがとうございます…」
蓮野は嬉しそうに微笑み、自ら着物を脱ぐ。
着物はパサリと床に落ち、蓮野の上半身が晒された。
ろうそくだけが灯る部屋で、龍次右衛門と蓮野は見つめ合う。
そして今日三度目の、口づけを交わした。
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