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回想。
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side 鵜飼繋心
試合が終わってから全員が意欲的に練習に取り組んでいる
そんな中、月島だけが気がかりだった
「なぁ綾斗。月島の事どうおもう」
綾斗に聞くと月島を目で追いかけ少し考えてから答えた
「ん?あー75点ですかね」
言ってる意味が理解できなかった
「ん?」
「えっと、そういうプレーヤーかなと。蛍は日向や影山みたいに完璧な1本よりも継続的な出し抜けないプレーを好むプレーヤーだとおもうんです」
「まぁ確かに、月島はド派手なプレーを好んでする奴じゃないな」
「だからこそ、成長しづらいし欠点が見えずらいですよね」
「綾斗にはどうすればいいか見えているのか」
「まぁ多分」
綾斗は沢山のボールを目で追っていた
「蛍は多分、まだバレーの楽しいとこなんにも知らないんだと思います」
「けど、それを待ってる余裕は俺たちにはない」
目を瞑って考えをめぐらしているのか瞼の裏で瞳が動いている
そして、目を開く
「このままでも埒が明かないですかね。俺に任せてもらえませんか?蛍のこと」
俺は綾斗の顔を覗く
「幸いあいつ、俺に懐いてくれてるみたいだし。あぁ言うプレーヤーは何人か知ってます」
綾斗はなにか企む様なニヒルに笑っていた
綾斗もこういう顔するようになったかと微笑ましくなった
初めて綾斗をみたのは音駒との練習試合
その時のこいつは何かを諦めた絶望している顔をしていた
生気のない笑い顔は中立的な顔立ちのせいでより際立っていた
この年でこんな顔をする奴がいるのかと驚いたものだ
その綾斗が今、こんな似合わない顔をするとは
賭けてみるのも悪くない
「頼んだぞ。綾斗」
「はいっ」
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