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部屋に帰ると花巻さんが俺の顔をじっと見てきた
「心中お察ししますわ綾斗くん。どんまーい」
そう言うと花巻さんはまたゲームを始める
「なっなんの話ですかーっ花巻さん!やめてください」
ゲームに集中していたはずの岩泉さんがこっちをみた
「ん?なんだー?なんかあったか?くそ及川に何かされたか?」
「なっなんにもされてませんから」
及川さんはニヤニヤしてるし、これで松川さんまで部屋にきたらと考えると俺がキツい
帰ろう。そうしよう
「あーもう。俺帰ります」
俺は荷物を取った
「じゃ、俺も帰るかなー」
花巻さんが立ち上がる
俺の肩に腕を回し連行される形で玄関に向かう
途中で松川さんにあった
「あ?帰るのか?じゃぁ俺
「松川はだーめ。ね、綾斗くん。さ、かえろー」」
俺と花巻さんは及川さんの家を出る
「ここら辺分かる?」
「いえ全然。自転車取りに行かないと。近くの体育館ってどこかわかりますか?」
「あー、及川の甥っ子の行ってる体育館か。おっけー」
花巻さんが歩き出したので俺はそれに着いて行く
「うちの連中が悪かった。嫌な思いしただろ」
それはしょっぱなに話した話の事か?
それともキスされた事か?
どっちだろうか・・・
「及川さ、昔綾斗くんのプレーを間近で見たことがあるらしいんだ。県の強化選手合宿で」
あー全国行脚させられてた時か
あんまり人の顔とか覚えてないんだよなー
「その時、あぁなりたいってずっと綾斗くんを追いかけてたみたいなんだよねー」
「俺、そんな選手じゃないですよ」
俺はそんな選手じゃない
人に憧れてもらえるような選手なんかじゃ
花巻さんは振り返り俺をみた
「それは、綾斗くんが決めることじゃないわ」
その顔は今日見たどの顔より怒っているように見えた
そしてすぐにもとに戻る
「それは、及川が決めることだからさ。だから否定しないでやってよ」
「あ、すみません」
花巻さんはニッと笑ってまた俺と並んで歩く
その後はくだらない話をして、コンビにでシュークリームを買って食べながら体育館まできた
「送ってくださりありがとうございます。こっからは来た道分かるので帰れそうです」
「そっかー。また話そうな」
「はい」
俺はさっきまでの花巻さんとの時間を思いだす
純粋に楽しかった
「綾斗くんは、やっぱ笑った顔がいいわ。及川も松川も半端な気持ちで綾斗くんに手を出したわけじゃないと思うからさ、許してやって」
言うだけ言って花巻さんは大きく手を振って帰っていった
あの人なんだ。何気に一番怖いかもしれん
家について携帯を確認すれば、通常運転の若利さんと蛍のメッセージの他に黒尾さん、赤葦、及川さん、花巻さん、松川さんからもメッセージが来ている
あの人たちどっからアドレス仕入れてきたんだ…
俺はすぐに影山の顔が浮かんだ
あーもうめんどくさい。力あたりにでも携帯を渡して俺の変わりに返信しておいてほしい
そうは思っても実際問題できる訳はなくて、しょうがなく一つ一つに返信した
毎回こんなんだと俺頭おかしくなるかもしれん
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