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今日も烏野は見事な全敗で練習が終わった
今回の合宿から厨房を免除してもらった俺は自分のトレーニングを始める
日向が蛍に絡んでいるのが見えた
蛍が出て行った後、忠が蛍を追いかけて行ったようだ
早くトレーニングを終わらせてバレーやりたい
近くでシンクロ攻撃の練習をしていた大地さんたちが蛍の心配をしている
「月島ほっといていいのか?」
「強制的にやらせたら自主練じゃないだろ」
「そうだけどさ~」
「最初の3対3やった時から俺はそこまで心配してないよ」
スガさんの問いに大地さんが答えていた
「月島がどう考えてるかわかんないけどさ。俺たちはまだ発展途上もいいとこだし、才能の限界なんてわかんないだろ。もし、それを感じる事があったとしたって、それでも上を目指さずにはいられない。理由も理屈もわかんないけどさ」
「確かに」
「そうっすね」
「でも、万一月島が辞めるなんて言い出したらそん時は手伝ってねー。綾斗もなー」
大地さんの声に俺はトレーニングの手を止めた
「大丈夫ですよ。蛍は負けず嫌いですから」
「だなー」
俺にスガさんが答えた
「よっしゃ。練習しよう」
「「「おうっ」」」
またみんな練習に戻る
俺もトレーニングに戻った
しばらくして忠が戻ってくる
どうやら蛍はクロさんと木兎さんに捕まったようだ
俺もトレーニングを終え、今日は夕の練習に付き合う
旭さんと2人、夕のシンクロ攻撃の練習をする
いまだにオーバーは下手だがそれなりに形になりつつあると思う
自主練を終え飯と風呂を済ませ烏野の教室に戻る途中、蛍に呼び止められた
「綾斗さん。ちょっと聞いてもいいですか?」
「なんだ?俺に答えれる事ならいいよ」
「…ありがとうございます」
そう言うと蛍は俺の手をとり歩き始める
「おいっ」
「ここじゃあれなので」
あー日向とかに見つかりたくないって事かな?
それ以上聞かず俺は蛍の赴くままに連れられる
蛍は空き教室に入り俺は窓際の机に寄りかかった
「で、聞きたいことって?」
俺が聞けば蛍は下っ腹の辺りで両手をにぎり目を泳がせる
「綾斗さんはなんでそんなに必死なってバレー続けるんですか?完全に運動が出来るようになったとして、またU-15の時と同じ舞台に行くのは難しいですよね。それなのになんでそんなに必死になれるんですか?」
「なんでかー。んー。難しい事を聞くなー」
俺は腕を組み天井を仰ぐ
「それさ、クロさんや木兎さんには聞いたの?」
「はい。似たような事を聞きました」
そっかじゃぁ俺が変な事言っても大丈夫かな
「んー。俺は確かにもう世界の舞台には行けないかもしれない。けどさ、やってみないとわかんないじゃん。ここで諦めたらそれで終わりだけど、諦めなきゃまだ俺は世界にいけるチケットを握り締めてるかもしれないだろ?」
俺は前を見た
蛍は俺をまっすぐに見つめている
俺も紳士に蛍を見つめた
「それに俺をここまで熱くさせるものにこれから先、俺は出会えない。そんくらいバレーボールが好きだ。だからやらない理由なんてないだろ」
「綾斗さんにもあるんですか?俺の時代来たって瞬間」
「あるよ。俺の読みがあたって自分のブロックとセットアップで点をもぎ取った時」
クロさんと木兎さんはそんな事を話したのか
「蛍にもくるといいな。たかが25点中の1点がその瞬間になる時が」
「綾斗さん」
「ん?なんだ?」
俺は蛍に腕を引っ張られ抱きしめられる
「おい。なにしてんだよ」
ここで引き剥がして拒絶しない俺も悪いとは思う
「今の顔は反則デショ。いい加減自分がどれだけ魅力的なのか自覚してください」
「あのなぁ。こんな事男にする方が間違ってるだろ」
「僕を間違った道に進ませてるのは綾斗さんデショ」
「人のせいにするんじゃありません」
ガラッ
突然扉が開いた
「おやおや綾斗とそれにメガネ君じゃないかー」
この声はクロさんか
いやな所を見られた
俺は小さくため息をついた
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